甘く危険な香り25 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

私と理佐は屋上に着くと

 

ドアを開けて野外に出た。

 

「こう見ると東京の夜景も悪くないね。」

 

私は網越しに風景を眺めた。

 

「よーく目に焼き付けておくといいよ。

 今日で最後なんだから・・・・」

 

「え??」

 

私が振り向くと笑顔だった理佐が

急に真顔になる。

 

そして、腕にはロープが・・・

 

私が驚いて声を出せずにいると

 

理佐は素早く私の後ろに回り込み

ロープを首にかけた

 

「ど・・・どうして・・・」

 

「みんな珠理奈が悪いのよ。

 貴方が亮の心を掴んだままでいたから・・・」

 

理佐の力が強くなった。

 

吉沢君の心???

 

え??

 

まさか、理佐は吉沢君が好きだったの?

 

私はもがきながら、

足を理佐にかけた

 

これが上手く掛かり理佐は転倒し、

私は首からロープをとり

立ち上がりその場から逃げようとした。

 

だが、理佐も立ち上がりロープをもって威嚇する。

 

「あんたと亮が学生時代別れてから、

私は社会人になって

亮に懸命にアタックしたわ。

ずーと彼のこと好きだったの。

そして、その半年後には 

私と亮はつき合うことになったわ。」

 

「えええ!!」

 

全然しらなかったわ。

 

「私は幸せだった・・・

こんな日が来るなんて夢みたいだった

でも、1年が経過して亮は

“やぱっり、珠理奈が忘れられないから

別れよう“と言ってきたの。

私は懸命に彼にすがったわ。

でも、彼は私を捨てた。」

 

理佐は涙を流しながら私に近づいてきた。