片想いFinally ー喫茶グリーンー 22 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

玲奈を見つけた仲居は

少し動揺している

 

(ふぅ・・・たしか今日、

珠理奈は麻里子と東京に買い物へ

行ってるんだったな.

普通なら鉢合わせになっていたよ。

タイミングが良いのか悪いのか

わからんなぁ.)

 

そう、珠理奈は休日にいつも

この時間帯に海を眺めながら

玲奈を想っていたのだ。

 

それが今日、たまたま用事で

出かけたので玲奈と偶然の再会を

果さなくて済んだのだ。

 

仲居は玲奈の近くに寄っていった。

 

玲奈は気配に気づき

視線を仲居に向ける。

 

「あ・・・あの時の

喫茶店の方ですね」

 

玲奈は座ったまま会釈しながら言った。

 

「覚えていてくれたんですか?

 今日はお一人ですか?」

 

仲居は玲奈の右斜め前に立った。

 

「はい・・・」

 

「ご自宅は東京ですよね?

 どうしたんですか?今日は?」

 

「前に来た時以来・・・

 なぜか分らないんですけど

 この海が気になって仕方ないのです。

 だから、来たんです。」

 

「前に大事な人がいなくなったって

 おっしゃってましたよね?

 その方が関係してるんですか?

 すいません。立ち入ったことを

 訊いて・・・」

 

仲居は軽く頭を下げた。

 

「いいえ・・・そうです。

 その子とは

 もう、1年も逢ってないのですが

 黙って私の元から去っていたんです。

 すべて私の為に・・・・

 自分を犠牲にしていつも

 私に尽くしてくれました。」

 

仲居は玲奈が珠理奈のことを

言っていることを分っているので

切ない表情になった。