素敵な罪悪感
S女子大学 文学部 2回生に
松井珠理奈は在籍している。
昼休み彼女は仲のいい
友人と昼食後にコーヒーを飲んでいた。
そんな時だった…
一人の女性が血相を変えて、やってきたのだ。
「珠理奈~~いきなり別れようって
どう言うこと??」
女性の名は、柏木由紀。
「どうもこうもないよ、その文面通りだよ。」
珠理奈は席を立ちあがって、由紀のもとへ近ずいた。
「こんなライン一通で別れようって言うの?」
「そうだよ!」
珠理奈には悪びれた様子がない。
「なんでよ、なんでなの?」
由紀が詰め寄ると珠理奈は
背中を向けて言い放つ。
「理由なんてないよ。
由紀と別れても君の思い出は
私の心にいつまでも残るよ。
お互い思い出は胸に
新しい出会いに生きようよ!」
珠理奈は振り向いた。
「そんな無茶苦茶な…
私は珠理奈のことが…」
話しの途中に、珠理奈が
由紀の口元に人差し指を立て
話しを遮った。
「笑って、潔くお別れしよう」
珠理奈は笑顔で言ってのけた。
すると、由紀は目に涙をためて力一杯
珠理奈の右頬に平手打ちをするのであった。
そして、泣きながら走り去って行ったのだ。