珠理奈は重い口を開く。
「玲奈ちゃん・・・ごめん!
私は七瀬が一番好きなの。」
え・・・?
今、なんて言ったの・・・??
私よりも西野さんが好きだって??
そんなのないよ・・・
私は珠理奈のことを
許そうとまで考えていたんだよ。
なのに、なのに・・・
ひどいよ!珠理奈!!
私の頬から一挙に涙が流れ出した。
もう、言葉を出す気力もない。
珠理奈は何も言わず、ただ私を見ていた。
これ以上、ここに居ても惨めなだけだ。
私は涙を拭い立ち上がった。
「玲奈ちゃん・・・」
珠理奈も立ち上がった。
私は何も言わずに、部屋を出ようとした。
「あ・・・玲奈ちゃん、待って!」
だが、私は無視して、
駆け足で部屋を出たのだ。
こんなことなら、
すぐにでも東京に帰るべきだった。
結局振られるなら、ラインでよかったんだ。
珠理奈が
私を選んでくれると期待していたんだ。
ほんと、馬鹿だよ。
私は駅へと足が向かっていた。