世界で一番愛してる 38 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

(珠理奈side)

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キスを終えると玲奈ちゃんが口を開く。

 

「珠理奈・・・波打ち際まで

連れって行ってくれないかな?」

 

「おやすいご用です。」

 

私は、再び彼女をおぶって

波打ち際を歩いた。

 

玲奈ちゃんをおぶって歩くことに

幸せを感じてるんだ。

 

私の背中の上で玲奈ちゃんが話し出した・・・

 

「私ね、珠理奈と出会えて、

毎日が楽しい日々を

過ごせるようになったの」

 

「なに、言っているの

これからも楽しませるよ」

 

「うん、ありがとう。」

 

かなり、薄れた声で彼女はささやいた。

 

私につかまっている彼女の力が

どんどん弱まっているのに

気が付いていたんだ。

 

「玲奈ちゃん、もうもどろうか!」

 

「お願い!このまま、もう少しいさせて」

 

玲奈ちゃんは弱々しい声で叫んだ。

 

私は前をむきながら答える

 

「うん、わかった。」

 

「珠理奈、私の病気がなおったら、

 バスケットボール部の

 マネージャーをやるよ。」

 

「ほんと、うれしいな、

 玲奈ちゃんなら大歓迎だよ」

 

「珠理奈には、

 特製のスタミナシュースつくるからね。」

 

「楽しみだなあ・・・」

 

私は微笑んだ。

 

 

そして、

澄んだ青空が視界はいった頃だった

 

玲奈ちゃんが最後の

言葉を発したんだ。

 

「珠理奈・・あ・りがとう、

 私は幸せ・・だったよ・・・」

 

彼女の手から力が抜け、

私の背中に顔をもたれたせてきた。

 

 

私は玲奈ちゃんが

息を引き取ったことを悟った。

 

 

「玲奈ちゃん・・・

 よくがんばったね。偉いよ!

 お礼を言わなければならないのは

 私の方だよ。

 今まで、ありがとう。

 静かに眠ってね・・・」

 

私が立ち止っていたので、

宮沢さんも玲奈ちゃんの死を認識して

泣いていたんだ。

 

ただ、私は涙することもなく

再び段差に玲奈ちゃんを座らせ

肩をだき、彼女に言葉を投げかけた。

 

「玲奈ちゃん、

この瞬間は永遠だよ!

ずっと、一緒にいようね。」

 

波音と遠くで遊ぶ子供の声が妙にマッチして、

私達を祝福してくれている・・・

そんな気がした

最後の海辺での出来事だった・・・