キスだって左利き ーあの日に帰りたいー3 | じゅりれなよ永遠に

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じゅりれな・坂道小説書いてます。

やがて、珠理奈がいるB組の教室が見えてきた。

 

愛李と明音は玲奈が珠理奈に振られたことを知っているので、

 

あえて覗いていこうとは言わなかったのだ。

 

「おう!玲奈やん!玲奈はA組やろ!」

 

偶然廊下で会った、山本彩が声をかけてきた。

 

「うん、そうだよ!山本さんはB組なのね!」

 

「ああ、そうや!」

 

彩は笑顔で玲奈の傍により、小声で

 

「珠理奈はもらうで!負けへんからな!」

 

彩はまだ、玲奈が珠理奈に振られたことを知らずにいた。

 

知っているのは、愛李、明音、

 

それに当事者の玲奈と珠理奈の4人だけだった。

 

「うん、がんばってね!」

 

玲奈はそう言って、愛李達と教室へ入っていったのだ。

 

(なんか、前から玲奈の様子がおかしいなあ・・

珠理奈となんかあったんかなぁ)

 

不審に思った彩は教室で喋っている

 

珠理奈を手招きして呼び寄せた。

 

「なに?どうした彩!」

 

珠理奈が彩のいる廊下へ移動した。

 

「なんか、玲奈とあったんか?」

 

「え???」

 

「玲奈の様子が2ヶ月ぐらい前からおかしいから・・」

 

自分が振ったことを言うわけにもいかず

 

「玲奈ちゃんは愛李とつき合いだしたんだよ!」

 

「ええええ!!」

 

彩は口を大きく開いてしまった。

 

「なに、そんなに驚いてるの?」

 

珠理奈は不思議そうな顔で彩を見た。

 

「いいや、なんでもない・・・

そうか玲奈はつき合ってたんか・・・」

 

彩はこの瞬間、おそらく玲奈が

 

珠理奈に振られたことに感づいたのであった。

 

 

       

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