じゅりれなよ永遠に

じゅりれなよ永遠に

じゅりれな・坂道小説書いてます。

そして、いよいよ理佐を連れ出す日がやってきた。

 

私は、玲奈さんに車を用意してもらい、

病院の前で待機してもらった。

 

そして、見舞いと称し大学生の友人である、

小林由衣に車イスに座ってもらい

帽子とサングラス着用させる。

 

その両脇を友人の管井、土屋が陣取り

私が車いすを押す。

 

4人で理佐の病室に訪れた。

私は、衰弱している理佐の耳元で囁いた。

 

「理佐、今日海にいくよ」

 

「え・・・ほんと、どうやっていくの?」

 

「強行突破だよ!いいかな?」

 

「うん!友梨奈らしい。」

 

理佐はうれしそうな顔をした。

 

私は、理佐を車いすに乗せ、

サングラスと帽子を着用させた。

 

既に病室にいた理佐のお父さんが

椅子から立ち上がり

 

「では、看護師の気をそらしてくるよ。

理佐、楽しんでおいで。」

 

「ありがとう。お父さん」

 

理佐のお父さんはさり気なく病室をでた。

 

私は、入室時と同じく両脇に菅井、土屋、

前方に変装を解いた小林由衣、

そして私が車いすを押して、

極力理佐の姿が見えないように工夫した。

 

前方では、理佐のお父さんが受付にて、

看護師に話しかけて気を引いてくれている。

 

私達はドキドキしながら、その前を通過していった。

呼び止められるんじゃいかと、ひやひやしたよ。

 

そして。エレベーター前まで

なんとか到着すると私は友人たちに感謝した。

 

「みんなありがとう!」

 

「いいから、いいから、

玲奈さんがまってるよ。はやくいって」

 

小林由衣に促され、私は車を用意してくれている、

玲奈さんのもとにむかった。

 

理佐を車の後部座席に乗せ、

私もその隣に同乗した。

 

エンジンをかけたら、玲奈さんは振り向いて

理佐にエールを贈る

 

「理佐、まだまだ生きなきゃだめだよ!さあ、いくよ」

 

私達はあの海に出発したんだ。