基点から徒歩9分。
香林坊にある欧風食堂ル・マルスで、平日限定ランチ¥1500+ドリンク&デザート¥500。
お店は、日銀金沢支店の真裏にあります。 お店が入居するビル自体は「せせらぎ通り」に面していますが、斜面に建っているため、こちらのお店の入り口は目立たない日銀真裏の細い路地側。
ちなみに、ル・マルスの下、1階部分は金澤もんよう(昨年9月21日)。
お店の入り口にランチメニューが書いてあります。 平日のランチは、月・火・金のみだそう。
昨日のメニューは、お肉料理がシュークルート・アルザス風、お魚はエイヒレのムニエル。 エイヒレって、飲み屋で炙ってツマミにする、あのエイヒレ?
どちらにするか決めかねたまま店内に入ってみると、そこは木造の造りを模した、ビルの一室とは思えない内装。 素敵ですね。
壁の黒板に書かれた夜メニューには、入り口でも気になったエイヒレのムニエルのほか、豚頭肉のソテーなんてのもありました。
ランチタイムはシェフがお一人で切り盛りされているよう。 ですから、こちらものんびりとランチを頂く気構えで、平日限定メニューをオーダー。 お肉とお魚は結局、エイビレに惹かれつつも、シュークルートという酢キャベツで煮込んだ豚肉のお味が気になって、そちらをチョイス。
古いフランス語の歌が流れる中、店内のあちこちに飾られた置物や絵を眺めつつ、待つこと6~7分。
意外に速い提供時間で、サラダとスープが運ばれてきました。
20cmほどのワンプレートに、サラダとスープが盛り付けられています。
サラダの中身は、スモークサーモンとニンジンのマリネ。
ミニトマトと葉物いろいろ。 名前が全くわかりませんけど数種類使われているようです。
そして、小さなカップに収まったオニオンスープ。
このスープ、タマネギの甘みと香りが凄くしっかりしていて、とても美味しかったです。 また、ニンジンのマリネは香草の爽やかな香りが後味に残る、これまた美味しい一品でした。
サラダとスープが美味しかったので、主菜への期待が高まります!
そのサラダを頂いたあと、間を空けることなく流れるように主菜の登場。
おっ! 見た目はとってもシンプル。 そして、肉々しいルックス。
予想外にガッツリ系な第一印象です。
お肉の脇には、料理名でもあるシュークルート(ビール好きな方にはザワークラウトって呼んだ方が分かりやすいかな?)と、ジャガイモの姿。
更には、豚肉そのものだけかと思ったお肉は、ソーセージもメンバーとして加わっています。
改めてお皿を眺めてみますと、ロース、バラと異なる部位のお肉にソーセージと、味わいの異なる3種が盛り付けられていますね。
これは旨そう! お肉料理を選択したのは正解かも。
こちらは、主菜と共に運ばれてきたパン。 ぱっと見た感じはスコーンっぽいですね。
そして、お好みでどうぞ、と添えられたカラシ。
さっそく、ロース肉から、シュークルート(酢キャベツ)を添えていただきます!
アラ? 酸っぱくない。
お塩のみで煮込んだようなシンプルな、けれども、煮汁にはコクがあってどこか奥深い味わい。 美味しいです。 ロース肉はほろほろと崩れんばかりの柔らかさ。
シュークルートは、それだけを味わうと確かに酸味があります。
ところがお肉は酸っぱい味になっていないのです。
むしろ、肉本来の旨みにキャベツの甘みと味付けの塩、胡椒の風味が相まって、素朴な味わい。 カラシを添えたりすると、なんだか洋風のおでんチックな印象。
続いてはばら肉。 こちらはロース以上にトロ~リ柔らか。
うん、脂身の部分も美味しくなってる!
ここでソーセージを頂いてみると、これだけは輪郭がハッキリした塩気にハーブの香り。
このソーセージが加わわることで、味が単調にならず、最後まで色んなお味、食感を楽しめました。
それにしてもシュークルートの酸味は不思議ですね。 酢漬けではなく乳酸発酵させた酸味ゆえに、過度に酸っぱくならないマイルドな仕上がりを実現しているのでしょうか。 煮汁をスプーンですくってみると、シュークルートから沁み出した僅かな酸味と、豚肉・キャベツの旨みが絡み合ってとても美味しいです。
途中、パンを頂いて見ますと、表面の手触りは見た目通りスコーンのような硬さがあります。 ただし中身はパンなのでしっとり。
このパン、ゴマの風味が効いており美味しかったですヨ。
お肉とシュークルートを堪能した後は、コーヒーとデザート。
デザートはガトーショコラでした。
フレンチローストのコーヒーと思われる、酸味と苦味が効いた一杯をすすりながら、
ガトーショコラを味わえば、お腹も満たされ至福の時を迎えます。
場所がちょっと分かり辛いためか、訪問時は結局、貸切状態でした。
ドリンクやデザート無しなら¥1500でこのお料理を楽しめます。 穴場かもしれませんね。
まさに3月(=LE MARS)の終わりに、良いお店に遭遇できました。
定期的にメニューをチェックして、次はエイヒレのムニエルに兆戦かな。
ご馳走様。