■2023年(両親81歳)

 

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母、救急搬送 続き(3)

 

尚子「やっぱり入院した方がいいですかねぇ…?」

 

医師「そうですね。ABCD2スコアもリスク5点なので、数値的には原則入院加療という評価です。それにこんな状態になっちゃってるし…」

 

と、医師が奥のベッドの方を示す。

 

??

 

まさか!!

 

尚子「え!! この声って母ですか!??」

 

医師「そうです」

 

 

えーーー!!

 

 

尚子「え、これってなんで母はこんななっちゃってるんですかね?」

 

医師「せん妄です。」

 

尚子「はぁ…。」

 

 

愕然とする。

 

 

一気に気力も何も吸い取られてしまい、入院に同意し一旦廊下に出る。

 

まさかあの悲鳴が母から発せられていたとは……。

 

信じられない。

 

母のあれほどの叫び声を聞くのは初めて。

なんと痛々しいことか。

別人も別人。

こんなにも人を変えてしまうのか。

ひどい錯乱状態。

 

病室の準備ができるまでしばらく待機ということになり、別荘のスタッフさんはここで別荘に戻る。

 

一人待っている間も、母の悲鳴は鳴りやまない。

 

前回母が入院した時のせん妄状態とはまた種類が違う感じ。

あの時は妄想という感じだった。

 

つくづく、恐るべきせん妄。