親子でお風呂へ | 牧師剣士     (堺育麦キリスト教会牧師)

牧師剣士     (堺育麦キリスト教会牧師)

48歳から28年ぶりに剣道再開。
すっかりはまってしまいました。
57歳で五段をいただきました。長年クリスチャン剣士でしたが、2010年11月に牧師になりました。これからも神と人に仕える者となっていきたいと願っています。剣道修業も続けていきます。

今日は朝、神学校も休みだったので、父とスーパー銭湯に行きました。

父は80歳で、目が見えません。昔は目が見えなくてもスゴイ勘が良かったんですが、

最近はちょっと鈍ってきています。

近くの「祥福の湯」という温泉に行きました。

「岩盤浴って行ったことある?」

「岩盤浴って知らんなあ・・・・。」ということでした。


父の始めての岩盤浴です。

父といつも温泉に行く時は結構大変です。

目が見えない父を手引きするのは慣れていますが、

銭湯は、意外と階段や、段差があり、滑りやすいので、

むずかしいです。

しかも父は、せっかちなのでじっと湯に浸かるということをしません。

マッサージ風呂に入っても、

「ああ・・、ええ気持ち・・・・。」と言ったかと思うと、

もう、動き始めます。

カラスの行水です。


そんな父が今日は岩盤浴体験です。


昔は耳は良かったのに、最近は補聴器をつけています。

今日は風呂なので外しました。(これが結構ひびきました。)


着替えて岩盤浴へ

土曜日の早い時間なのに、中は混んでいます。

なかなか席が空いていません。


やっと横になるスペースができました。

中に入ると床が熱い!

横になるところに敷物を敷いて寝るのですが、

それまでに父は

「熱い!熱い!足やけどする!」と大声です。

「ここは癒しの空間だから、私語はダメなんよ」と小声で言っても、補聴器無しの父には聞えません。


なんとか、横になって休んでいると

「熱いなあ」

「こんな朝から、いっぱいヒマな人がきてるんやなあ・・・・」

「あっつ、汗が出てきた・・・」

「ここにいつまでおるんや?」

「時計はあるか?どれぐらい時間がたった?」

静かにしていてくれたらいいいのに、結構しゃべります。


目の見えない父にとって、静かな空間で、熱い部屋の中で

じっとしていることなんかは、出来ません。

無理もないか・・・・・。


「もう出ようか?」と言うと

「出る出る!」


ぬくもった身体で、雪の降る部屋へ!

「これ、雪やで!触ってみて」

「お、すごいなあ、冷たいなあ・・・。寒くなってきた・・・・」


と言うわけで今度は一番熱い部屋へ

また、中へ入ると

「わあ!熱い!足がやけどする・・・」


横になると

「静かにしててや」っと今度は言っていたのに

また、

「今度はとりわけ熱いなあ・・・・。」

「これは汗が出る!」

「汗が出るわ」

「すごいなあ」

「ここは、岩塩っていうけど、白いんか?」

「・・・・・・。」


もう誰かに「うるさい!静かにしろ!」って怒鳴られそうです。


「汗も出たからでようか」


父は汗がいっぱい出て、えらく喜んでいました。


そのあと風呂へ


やっぱり、どこに入っても、すぐ出ます。


岩盤浴、風呂をめぐって、着替えるときに、

「何時間いた?」と聞きます。

「1時間ちょっとやなあ・・・・」と答えると


「そうか、今までで一番長かったなあ・・・」と感慨深げ

いつもはホントにカラスの行水ですから・・・・・。



初めての岩盤浴の帰りの車の中で

「良かったわ、初めての体験ができて良かった、しかし、岩盤浴は気をつかうからもういらんわ」とのこと。


家に帰って冷やし素麺を食べて、「ああ、これが一番やなあ。身体が熱いから、冷たい素麺がおいしいわ」

と、喜んでいました。


父と二人で風呂屋に行くのは、ホント忙しくて大変ですが、楽しい珍道中でした。