7日目。朝乃山が単独全勝。危ういところもありながら勝ち運に乗っている。1敗に琴ノ若や新入幕大の里も含め4人。

 

それよりも6日目の照ノ富士。翔猿戦。翔猿はいつもの攪乱戦法で張りに蹴返しと動き回った。照ノ富士は慌てながらも翔猿を抑え込み、最後は小手投げから体勢を崩し押し出した。 ダメ押し気味で押し出し、土俵下に落ちた翔猿をにらみつけた。 その後も花道奥のモニターのテーブルをたたくなど興奮が収まらなかった。

 

昨年名古屋場所3日目に腰を痛め、4日目から休場したが負けた相手が翔猿。 それだけに因縁の相手と言える。照ノ富士としては膝を蹴られるだけでも嫌だろうが、それ以上に張り手が目に入ったことがカチンときたようで若干荒れる相撲となった。

 

「誘いに乗ったのはよくないし、格下の相手に熱くなった自分が恥ずかしいなと思う」と冷静になっていたがある意味翔猿としては怒らせて冷静さを失わせるのも策の一つだったはず。勝負後の礼がなかったのは少しまずかった。照ノ富士も手負いだけに必死。翔猿は昨年の夏巡業で熱中症によって救急搬送されたが、その時の稽古相手が照ノ富士。ある意味直前での黒星がこのかわいがりになっているのだろう。

 

思うのは昔の海乃山。腰が悪いため全く手をつかず、一気に突進する立ち合いが特徴で、相手に出ると見せかけてひくなどかなり老獪な相撲を取り、幕内ではけたぐり、けかえしを25回決めている。海乃山の場合足を飛ばして相手のバランスを崩してからの突き落としの合わせ技が鮮やかだ。大鵬柏戸北の富士が分かっていながらこの奇策に何度も苦杯をなめている。まさに名わき役。比較すると翔猿は足を飛ばすタイミングも今一つで照ノ富士にさほど効果がなかった。

 

7日目に切り替えるかと思ったがまさかの正代に完敗。立ち合いが大まかで正代に二本差された。腕も返り、こうなっては何もできず土俵下に放り投げられた。やはりまともに組んでは難しいこと、正代の本気モードは大関並みという事も分かった。

 

霧島の相撲では行司が転倒し烏帽子まで取れ土俵が光った。行司の帽子まで脱げることはあまりない。過去木村一童や木村正直が脱げていた。何かあらゆる所がおかしい。霧島も1敗を維持してるが後半どうなのか。