序盤戦終りだが照ノ富士が意外の5連勝。5番見ていて思うのは照ノ富士の取り口は照以外に取れる人はいないということ。組み止めれば極め出しで有無を言わさず土俵外へ出す。膝への負担は予想より軽いのでは。平幕上位が不調というのも後押ししている。 引退危機は脱しただろう。貴景勝は今日も苦戦。組まれながらも奮闘したが最後は投げの打ち合いで万事休す。3勝2敗だが後半は苦しいか。

 

関脇陣は徐々に崩れてきた。若元春が全勝。最近まで目立たぬ存在だっただけに意外だ。その証拠に関脇ながら三賞経験もなし。小結は意外といるが関脇は極めて稀。引退まで三賞なしは鳳凰ただ一人だが関脇昇進時に三賞ゼロで後に受賞はいるのかどうか。あとは明生に朝の山。順当か。8連勝位まで行ってほしいが。

 

霧馬山は4勝とは言えいっぱいいっぱいの相撲。ある意味運も味方してるが。大栄翔は阿炎に敗れる。阿炎が地味に上位陣のキーパーソンか。十両は落合が上手い。負傷がありながらそれをカバーするに余りある相撲。相手の方が新鋭のような相撲ぶりで落ち着きが段違い。それより十両は5敗が4人もいる。ベテランも多く何か世代交代の転換場所になる予感もある。

 

西鉄や日本ハムの監督も務めた中西太が亡くなった。相撲とのつながりでいえば同郷の香川の琴ヶ濱との仲が知られている。同じく香川の総理大臣大平正芳は「大平琴ヶ濱中西。四国香川の三顔です。」とよく謳ってたようだ。四角い輪郭に細い目と獅子鼻で讃岐顔らしい。確かによく似ている。中西氏は相撲も強く廻しを締めると、仕切り姿含め立派な貫禄、十両ぐらいだと軽く勝っていたという話も。173センチ、93キロの体格では当時十両でもさらに軽量力士がいる時代。強ち嘘でもないのだろう。琴ヶ濱との仲は語り草で名力士風雲録でもインタビューが組まれている。琴ヶ濱を通じ佐渡ヶ嶽部屋とのつながりも深かったようだ。こういった深い友情が減っている昨今。読むだけでほっとする。ご冥福を祈る。