またまたスイミングフックネタです。ずーっと紹介しようと思っていて放置していたのです。


とりあえず恒例のコレ使っとけシリーズ


ケプラート、シーハンター(青)


写真は12号ですが8号でOKですキョロキョロ

シーハンターですが、今はシーブレイドに名前が変わっているかもしれませんびっくり


これでおしまい!でも何ら問題は無いのですが、タイトルをあれこれとしたので、あれこれ書いていきます魂が抜ける


まず初めに、スイミングフックのアイに求められる性能の確認。

・引っ張り強度

・耐摩耗性

・適度な太さ

大まかにこんなもんでしょうか。耐候性とか細かいところまでつっつくと色々出てくるのですが、よっぽど問題にならないので気にしないことにします。

これらを満たした物がスイミングフックのアイの候補に上がると思います。

それぞれどの程度必要か、というところですが

・引っ張り強度

 →針より強い、メインラインより強い

・耐摩耗性

 →スプリットリングや魚の歯に擦れて磨耗しないor摩耗しても強度が維持できる

・適度な太さ

 →スプリットリングの隙間から抜けない

これだけ満たしていればスイミングフックのアイに採用できると思いますチュー

お気付きかと思われますが、色々な糸が使えますねよだれ

具体的に何が!というのは冒頭で紹介した2種類がそうですし、他にも使える物を後で紹介しますニコニコ


次に、釣りの前の段階、製作やフックの取り付けの際に関係する

・扱いやすさ

コシの強さだったり、編み方だったり、滑りにくさだったり色々あると思います。

これは人それぞれなので、前述の必要な性能さえ満たしていれば採用もアリだと思います。

扱いやすさを決める大きな要素が「撚り糸」か「編み糸」か。

撚り糸(よりいと)は文字通り撚ってある糸。ネジネジしてあるやつですね。

例えばランディングネット用のクレモナロープがそうです。

コイツはコイツで普通に使えるのですが、弱点がネガティブ

使っていて端っこが解けてきます驚き

この性質を逆手に取って、巻き終わりのテーパーを綺麗にできたりするのですが、魚を連れてくる能力には直結しません。

あとはスプリットリングに通す時に糸にリングが刺さったり、ダブルフックを作ると針の向きが定まらなかったりします。ということで、わざわざ購入してまで撚り糸をスイミングフックのアイに採用するのは微妙だと思います物申す余ってるから使う、ならアリですねウインク

基本的には編み糸を使う方向で考えた方がメリットが多いです。


続いてコシの強さだったり滑りやすさ。これは素材によって色々、それこそ一長一短であったり、克服する方法もあったりなので、手に入りやすそうな具体例と一緒に紹介していきます。


・PEライン系

全体的に引っ張り強度がめちゃめちゃ強い物が多いです。90lbとか41kgとか絶対に要りません滝汗

かと言って細い物を採用するとスプリットリングから抜けてしまうので、8〜10号あたりを選択することになると思います。

このカテゴリは選択肢が色々で、磯釣りのラインシステムに使う磯ハンター(写真左上)、ジギングのアシストラインに使うスクラムアシスト(写真右上)、アシストライン用のPE(写真左下)、道糸用のPE(写真右下)等々、様々です。めちゃめちゃ面倒くさいですが、使い古しのPEを自分で編む/撚る等してもOK。

容量が様々で、少ない物は割高です。が、何百mもあっても一生使い切らないので、その辺も考えて選択すると良いと思います。最近はメルカリで小分けにして売っている方もみえたりしますねびっくり

4本編と8本編がありますが、違いはまず見た目。

左が4本編、右が8本編です。

4本編はボコボコしていて、8本編はツルツルです。どっちがええねん!という話ですが、個人的には4本編がおすすめ。

ツルツルじゃなくて良いし、なんならボコボコの方が滑りにくくて巻きやすかったりします。強度も必要十分ですしキョロキョロ

PEラインを採用するにあたって気をつけないといけないのが、「滑る物が多い」点です。普段の釣りでPEラインを使用していればわかると思いますが、素材的に非常に滑りやすいです。

スレッドを長めに巻く(滑りにくい素材と比べて)、両端にコブを作る(焼く、結ぶ)等の処理が必要です。

一番簡単なのはライターの火を近付けてコブを作り、


巻き巻き。ちょっと見てくれがよろしくありません。まるで金◯ですニヒヒ

種類も豊富で値段もお手頃なので、我が家のスイミングフックはPEの採用率が高めです。製作時に滑りやすい点は結構簡単に克服できるので、慣れてしまえば扱いにくいと感じることも少ないと思います。耐摩耗性も元々がオーバースペックな強度なので多少摩耗したところで問題になりません。擦り切れる前に針先が死んでしまいます昇天

チャイナ製PEなんかを購入すると編み込みが荒かったりしてルアーに装着する際にスプリットリングに刺さったりしますが、水糊で固めておけば簡単装着が可能で、使用時には糊が溶けて元の柔軟性に戻ります。普段使いの量産用にもってこいの素材ですよだれ

ちょい割高ですが芯入りのコシがあるタイプも。

このへんは好みですね、先に紹介したスクラムアシストが芯入りPEと芯無しPEの間くらいの硬さですびっくり


・バッキングライン

昔からスイミングフックに採用されてきたバッキングライン。フライ用品を扱っているお店で購入可能です。

引っ張り強度は同じ太さのPEラインと比較して劣りますが、製作時に滑りにくい(=すっぽ抜けにくい)ので、巻き巻きする時のテンションのかけ具合がちょっと弱くても抜けにくいので、そこが利点でしょうか。コシも新品の時はまぁまぁ、使っていると抜けてきます。

使っているとケバケバになってきますが、使用不可能になる前に針先が死ぬ場合が多いと思います。


・リリヤン(ナイロン製)

手芸店や釣具店で買えます。釣具店では淡水釣りコーナーの竿のトップの部分用とかで売っていると思います。

あえてナイロンと書いたのは、同じような見た目でレーヨン製の物がある為キョロキョロレーヨン製の物は使用したことがありませんが、強度的にイマイチだと思われます。

強度はぼちぼち、耐摩耗性もぼちぼち、太さは十分。巻き巻きする時に糸が食い込んでしっかりホールドするので、巻き代があまり取れなくても強度が出ます。ちょっと伸びるので、アタリめっちゃ弾く!という日に使うとフックアップするようになったりしますびっくり

他の素材に比べてそこまで強くないので、40cmまでの魚用でしょうか、大物も獲れますが限界値は低めだと思います。


→2024年4月19日追記

ダイソーで売っている10色アソートのようなリリアン、引っ張り強度を計測すると10kg超キョロキョロループを作ってスプーンに装着、吊り下げ式の秤に引っ掛けて引っ張りましたが切れないびっくり細軸フックの強度を余裕で超えているので、使用できる場面は思ったより多そうです立ち上がる


・特殊繊維系

左上がケブラー(中国製)、右がケプラート、左下がザイロンX

コスト度外視で性能のみを重視するなら採用したいカテゴリ。特に日本製を購入すると結構いいお値段にキョロキョロ大量に消費する物でもない上に結構重要な部分ということで、採用する方も多いのではないでしょうか。メーカー製の高級フックはほとんどケプラートを使用していると思います。普通に使うなら、冒頭で紹介したようにケプラートがアイの素材の候補の筆頭に挙がると思いますびっくり

特にダブルフックを製作する際、魚の歯に当たりそうな部分が長くなるので、メリットが最大限に活かせると思います。


ザイロンは強度的には最強ですが、お値段も最強なのでスイミングフックには過ぎたもの感があります驚き歯物を相手にする訳ではないので、ここまでの強度はいりませんネガティブ

コストが多少軽減されて、性能もぼちぼちなのが左上の中華製ケブラー。スイミングフック用には0.8mmが使いやすいと思います。一つ難点があり、よつあみのケプラートと比べると編み込みが粗く、扱いやすさに劣ります。強度ももしかしたら劣るかも?しれませんが、実用的には十分な強度が確保出来ているので、わかりません昇天

どれも共通して言えるのが、普通のハサミでは非常に切りにくいです。調達可能であれば専用のハサミを使いましょう魂が抜ける


・組み糸系

ジギングコーナーやケプラートと同じ棚にありがちな特殊な糸たちです。

モノフィラ系の糸が組み込まれていたりして、扱いやすい物が多いのが特徴です。芯入りPEと比べて素直な使用感の物が多い印象です。組み糸なのでボコボコしていてスレッドで巻いた場合の強度も出しやすいです。

スイミングフックの場合、そこまで硬い素材じゃなくて良いので、ちょっと柔らかいシーブレイドの青なんかがおすすめです。硬めが良ければ赤や、他の商品ですねキョロキョロ

芯入りPEやケプラーと比較して安めの商品が多い気がします。アシストラインやアイ専用に設計された物が多く、扱いやすい物が多いですチュー


・専用品

ヴァンフックが販売しているクロッシュCT。スイミングフックのアイに使いやすいコシがあり、製作時も釣行時も扱いやすさは抜群です。めっちゃニッチなところをターゲットにした珍しい商品ですねキョロキョロ

問題があるとすれば売ってませんガーン普通に店頭に並んでいるのを見かけません。多分ターゲット層が狭すぎてお店も入荷するのに勇気が必要だと思われますキョロキョロ

本当に使いやすいので、見かけたら是非試してみて欲しいですウインク


・クレモナより糸

「扱いやすさ」のところで触れましたが、クレモナ糸。ランディングネットの張り替えで使うので、渓流アングラーは持て余している方も多いのではないでしょうか。もちろん染めてある物も使えます。

多少扱いにくいとは言え、強度は十分。スイミングフックのアイとして使える性能ですびっくり

製作してみたらこうなります。

気をつけてスプリットリングに装着してしまえば、あとは編糸と使用感に差は無いと思います。

湖の釣りで最初はクレモナ糸で製作した針を装着、現場では編糸を使った針を装着。のような運用をしています。今まで切れたことはありませんが、強度がどの程度のものか怪しいので、大物狙いには少し心配かもしれません。

使い分けが多少鬱陶しいですが、ちょっとずつでも消費しないと減りませんキョロキョロ


・その他

これは衣類のタグですが、このタグの装着に使われていた糸も中小型狙いであれば使えたりします。その他に、刺繍糸や硬めに編んであるレース糸、などなど。。。そこそこの強度とそこそこの太さを満たしている糸は身近にたくさんありますびっくり

こんなんで作って釣れたし笑い泣きという自己満足的な遊び用ですねグラサン



長々と書きましたが、選択肢が多く”遊べる“部分ですチュー

色々試し始めると沼なので、ほどほどに色々やってみて下さいグラサン