天候が悪かったりコロナに感染したりで釣りに行けておりません。しかし釣具はいじっております。タイトルの通り、スイミングフック製作時のスレッドについてです。

多分おそらく1mmも需要がありませんが、暇つぶしにUPします。こんなアホなこと拘ろうとする奴も居るんだなーくらいの気持ちになっていただければ幸いです昇天


結論から言うとセキ糸、ユニスレッドあたり使っとけばOK。

なのですが、少し掘り下げていきます。



まずは素材について。

・ナイロン

適度に伸びて強度もあり、扱いやすいです。


・ポリエステル

ナイロンより伸びませんが、強度は問題無し。使えます。


・PEライン

引っ張り強度は最強ですが、ツルツル滑って扱いにくいです。トラウト用のスイミングフック製作には不向きです。地味に接着剤でくっつかないので、解けてくると一発でENDも。


・ケブラー

ジギング等の耐摩耗性が欲しい場面で使うこともありますが、これもスイミングフックには微妙。


・その他

綿やレーヨンなんかの手芸用の糸も使えるには使えます。絹はお値段高め。レーヨンは巻いている最中によく切れます。特に意図が無い限り、おすすめしません。


スイミングフック製作時に関してはナイロンかポリエステルの糸を推奨します。



次に太さについて。

メリット/デメリットが表裏一体で、太ければ巻き数が減らせてテンションも強くかけられます。細ければ巻き数が増やせて雑に巻いてもボコボコになりません。一概にどっちが良いとは言えませんが、量産したいなら太め、綺麗に作りたいなら細めでしょうか。

どの太さが良い!と言い切れないのはフックやアイの太さ、ラインの太さ(=想定する魚の大きさ)によりまちまちな為。

何種類か用意して、使って気持ち良い太さを選択するのが良いと思います。

強度に関しては巻き数が同じなら太い糸が強いですし、巻いた幅が同じなら細い糸が強いです。バランスが大事ですがギリギリ下限の強度を目指す人は居ないと思いますし、そこまでしっかり巻かなくてもスイミングフックに必要な強度は確保できてしまいます。

どれ買えばええねん!と迷う場合は

コレでOK。

チヌ針の1号とか、2g以下のスプーン用の小さいフックを巻く場合は1号の細い物の方が使い勝手が良いかもしれません。

ミシン糸の場合は#40か#50が使いやすいと思います。


素材と太さ以外に撚り方、編み方なんかも使用感に関わるのですが、些細なことなのでそこまで気にしなくてOKです。巻き巻きに慣れてきてああしたい、こうしたいが出てきたら自ずと手が伸びると思います。


100均の糸は使えるのか?とか、せっかく自作するなら市販品には無い装飾したいよだれという動機で自作を始める方も少なからず居ると思うので、実際に身近で購入できそうな糸の紹介を。



スレッドの入手方法はカテゴリで大きく分けて

・釣具店(一般)

・釣具店(フライ)

・100均

・手芸店

こんな感じでしょうか。

それぞれの入手方法ごとにあーだこーだ書いていこうと思います。


まずは釣具店(一般)に売っているスレッド。

左の3つがジギングのアシストフック自作コーナーでよく見かけるシリーズ。

右の4つがロッドメイキングコーナーにあるやつです。

素直に左の3つを使っておけば間違いありません、巻きやすいです。一番左がよつあみのセキ糸、次いでオーナーの蛍光スレッド、グロースレッドだったと思います。グロースレッドは表面がカサカサで滑りが少し悪いですが、作業に支障の無い範囲内です。

右4つがロッドメイキングコーナーにあるので強いのかと思いきや、結構切れやすいので曲者です。特にグローは伸びたら伸びっぱなし(戻らない)で癖強です。加減が難しい驚き

巻いていて切れやすいのですが、巻き数を確保できればスイミングフック用には十分な強度です。扱いにくいですが、装飾という点に於いて魅力的なので、製作に慣れてきたら手を出してみるのも面白いと思います。

左からメタリック、透過しない蛍光、オーロラ、グロー。

特に湖の釣りで蛍光やグローは効果を感じることが多々あります。メタリック、オーロラは釣れる雰囲気が増しますよだれ


次に釣具店(フライ)で売っているスレッド。


あえて(フライ)と別にしたのは、フライ用品店のスレッドはアシストフック用のスレッドとは比較にならないくらい種類が多いためです。

特別理由が無い限り、ユニスレッドの3/0か6/0のみの購入に留めておいた方が無難です。6/0でもスイミングフック用にはちょっと細いかな。といったところ。巻き上がりはめちゃめちゃ綺麗です。が、たくさん巻かないといけないので大変です。もっと細いスレッドも売っていますが、スイミングフック用にはお勧めしません。


続いて100均のミシン糸。

この項目が一番気になる方が多そうです。

左からストレッチミシン糸(ナイロン)、ポリエステルミシン糸、右2つはスパンミシン糸(ポリエステル)です。

ストレッチミシン糸がナイロン製でセキ糸に一番使用感が近いです。かなり使いやすいのでオススメ。ダイソーでは見かけないのでセリアで入手しましょうニコニコ

ポリエステルミシン糸もダイソーでは見かけません。確かキャンドゥで購入したやつ。伸びないので少し巻きにくいですが、強度と仕上がりは良好。ミシン糸には大きくスパン(短い繊維を撚ったもの)と、フィラフィラメント(長い繊維を編んだもの)がありますが、フィラメントの糸は探さないとなかなか見つからないかもしれません。普通に売っているのはほとんどスパン糸です。ちょっと光沢があってケバケバしていないやつがフィラメントです。



右二つのスパンミシン糸ですが、スイミングフック様にはちょっと難点が。

短い繊維を撚り合わせて糸状にしているので、仕上がりがケバケバになります。

黒い方がスパンミシン糸。

フィラメントと比べると強度が劣り、同じようなテンションを掛けて巻いていると切れることもしばし。が、スイミングフックに用いるなら強度的には問題ありません。利点を挙げるとすれば接着剤の染み込みが良い、滑りにくい、あたりでしょうか。フッ素加工の針を巻く時に滑ってしまって巻けないという場合は採用を検討するのもアリです。

購入時に気をつけないといけないのがボビンの大きさ。

ボビンホルダーに入らない場合は空のボビンを用意して巻き直しが必要です。


最後に手芸店で入手可能な糸。

これも無数に種類があって全部紹介するのは不可能なので、かいつまんで紹介します。スパンミシン糸等の100均と被る部分は割愛します。

左から絹糸、ナイロン糸(ニット用)、ラメ糸、レーヨン糸。

絹糸は100%自然に還る素材での制作のオーダー

をいただいた時に導入しましたが、普通に使うのであれば強度の少し足りないポリエステルのような使用感。少し滑りにくい点が絶妙に巻きやすく、アリなのですがお値段が難点。

続いてナイロン糸。100均のナイロン糸との違いは編み込みの細かさ、強度。レジロンという製品なのですが、某メーカーのフックはこの糸で制作されています。編み込みが細かい(=潰れない)ので、綺麗に巻けば綺麗に、雑に巻けば雑に仕上がります。

左から3番目、ラメ糸。装飾目的で導入を検討する場合がほとんどだと思いますが、強度もいまいち、かつ、滑りやすいのでスイミングフックの制作にはいまいち。メインラインが4lb以下であればスッポ抜ける前にラインが切れるでしょうか。キラキラのフックが作れますが、ちょっと工夫が必要です。

最後にレーヨン糸。見た目が綺麗で光沢のある仕上がりになりますが、引っ張り強度が貧弱。巻いているとブチブチ切れるので、非常に扱い辛いです。完成してしまえば問題ありませんが、制作時にストレスを感じます。特に安くもないのでお勧めできません魂が抜ける


長々と書きましたが、読んでいて気付いた方も多いのではないでしょうか。

「結局なんでも良いんじゃね?」

っと物申す

その通りです、大体の糸はスイミングフック制作に使えますニコニコ


制作時に

切れる/切れない

すべる/すべらない


完成品が

抜ける/抜けない

綺麗/汚い


これくらいの差で、釣果に関係するのは「完成品が抜ける」ものくらいでしょうか。

そこまでお金をかけずに試行錯誤ができるので、実際に試して遊んでみるのもお勧めですニコニコ