『怒り』
とりあえず感想、、、
スーパーミラクルウルトラ良かったです。
特に宮崎あおい。
「だいぶ前に染めたんだろうなぁ(手入れできてないんだろうなぁ)」という事を想像させる髪。おばさんに迎えに来てもらった車の中で見せるあの意味のない笑顔。歩き方。話し方。説得力のド塊でした。あの演技だからこそ「私だから幸せになれないと思ってる?」っていう言葉にギョッとする。
確かに「あぁ、この子は幸せにならんだろうなぁ...」と思わせる存在感だった。
本当にレベルが違った。
内容もめちゃくちゃ共感の嵐。
この映画が言いたいことって結局、綾野剛が言った
「理解しようとしないと理解できないよ」
って事なんじゃないかと勝手な解釈。
その上に“人を信用するかしないか”があるんじゃないかなと。
聞いてるふりして聞いてない人
はなから聞く気が無い人
自分の話がしたいだけの人
自分が持つステレオタイプでしか人を見る事が出来ない人
世の中にはいろんな人がいるはずなのに、本当の意味で人の話を聞くことができる人って本当に少ないと個人的にも思う。
そんな人々の行為が積み重なって生み出したのが、田中(森山未來)という怪物だと思うわけです。
作品の中では「一体誰が犯人なんだ!?」みたいな体で語られていたけど、ぶっちゃけ田中と他2人の違いはほんの紙一重だと思う。それぐらい誰が犯人であってもおかしくないと感じたし、個人的には犯人が謎のままでもよかったぐらいでした。
それぐらい、サスペンスとは別の部分でこの『怒り』には訴えてくるものがあった。
田中も誰かに認めて欲しかっただけなんじゃ無いかなと思うし、犯行に及んだ理由も押し付けの善意に晒されたから。
この映画内の善意こそが"人の話を聞く"という行為が出来てない人の行動そのものなんじゃないかなと思う。
つまり、
自分にとっての善意が、相手にとっての善意であるかはわからない
ということ。
事実この映画でみせられる善意は、田中にとっては悪意でしかなかったわけだから。
田中が本気で生き返らせようとしていたとか、暴れるところとか、なんの抵抗もなくハサミで刺されるところとか見てると、やっぱり認めて欲しかったり、気付いて欲しかっただけなんじゃないかなって気がした。
んな感じで大共感だったので、この映画大好きです。
他にも個人的に色々良かった部分があった。
例えば何かを抱えている人と人が出会い満たされていく様子。
原作を読んでいた友人から言わせると「なんであんなにすぐ仲良くなったのかわからん。」らしいけれど、個人的には罪の共有的な一種の絆やら、闇を抱えた人間通しの深い絆みたいなものは理解できるので、とりあえずめちゃくちゃ良かったし、羨ましくもあった。
あとは、オチ。
見方によっては、犯人は「ただのサイコパスでした。」っていう見方もできる。
そっち側で見たときには、かなり平山夢明の作品に近くて好みだった。平山夢明の小説結構好きなんで。
ただのサイコパスものが好きな人は平山夢明短編集「他人事」の中にある「人間失格」をオススメしておきます(´▽`)
なんにしてもとりあえず宮崎あおいがヤバかったなぁ。宮崎あおいが出てくるシーンは、もうその人の人生とか想像しちゃって、それだけで涙がヤバかった。
風俗嬢って切ないんだよなぁ...そこに行きつく過程とか...(´_ゝ`)
宮崎あおいに比べたら広瀬すずは全然普通だなとか思ってしまった。
人生の厚みかな。
