個人的クソキャラ解説番外編 第一回 不二宮千歳 | りょうぴーの自由奔放批評空間

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どうもりょうぴーです。このブログは僕の好きなゲーム、アニメ、音楽、映画、特撮に関するレビューが中心です。
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備考:本キャラクターは役者をモデルにした(厳密に言うと俳優枠のキャラでは無いがモデリングは伊波杏樹さん本人に寄せたものであるため)人物であるため、キャラクターと役者の評価を混同しないようお願いします。


⚠本編のネタバレを含んでいます。⚠


世の中の作品、創作物には様々なキャラクターがいます。好感度の高い、愛されているキャラクターが世の中には多いです。しかし、全てのキャラクターが好感を持てるかどうかは人によって変わります。といっても僕は大概のキャラクターに好感を持つ人間です。今回は番外編として悪印象こそ抱いたものの嫌いになりきれないなんとも言えないキャラを紹介しようと思います。そのキャラクターが好きだ!という方はブラウザバックを強く推奨します。


不二宮千歳



英二との決別後のショートヘア

不二宮千歳は「龍が如く8」に登場する新キャラクターで、本編主人公の春日一番の母親であるとされている女性、岸田茜のハウスキーパーを名乗って一番に近づいてきた女性であり、有数の金持ちである不二宮家の令嬢。演者は「ラブライブ!サンシャイン!!」の高海千歌役で有名な伊波杏樹さん。一番からは「チーちゃん」と呼ばれ、ハワイのマフィア組織であるバラクーダの縄張り、第5地区に潜入した時に仲間になるという経緯があるが、仲間になる以前に彼女は茜の家を訪れた一番を薬で眠らせた挙句財布の中身を抜いてパスポートを売りさばいており、この時点での第一印象はかなり酷いものである。チンケな強盗で一番にあっさり返り討ちにされたトミザワの比ではないレベルで悪い(トミーはマフィアの濡れ衣で人生を壊された、挙句借金で首が回らず山井の傘下に入る、強盗で金をせびる以外の生きる道が無くなるなど強盗以外の行動はある程度擁護できなくはない)。また、誰かとの電話で裏切りを示唆する描写が含まれており、実際その通りで実は今回の騒動の黒幕のひとりであった三田村英二との内通者であったことが発覚し、そのどさくさで花輪(桐生の協力者兼管理人)とウォン(中華系マフィア、ガンジョーの総帥)の死の遠因を作ってしまう。

また、この時に極めて悪質なデマを流し一番や足立を失職に追い込み、大吾達が苦心して立ち上げた極道の受け皿の警備会社を破壊した告発系バーチャルYoutuberの多々良ひそかの正体が彼女であることが発覚。更にその次の章で彼女がVtuberを始めたきっかけ(親に束縛される生活に嫌気が差し、ごく少数規模のチャンネルで細々と配信をやっていた)、英二に利用されるようになるまでの経緯(不二宮グループ内の不祥事の告発を皮切りに社会復帰関係のデマを流すに至るまでに告発系をやるようになった)、英二にバックのヤクザ(横浜星龍会の海老名)の存在をチラつかせられて仕方なく一番達を貶めたことを洗いざらい説明する。

結論から言うと彼女は自分の保身のために元暴力団員や一般人問わず(本編で明かされていない分も含めて)不特定多数の人間をネットリンチで晒し上げ、一番達が世間の目の敵にされる原因を作った龍が如く8の日本の事件の大戦犯の1人であり、彼女の自分勝手な行動が多くのトラブルを招くであろうことを理解しつつも結局は保身を優先し協力者の死の遠因、茜と茜が保護している少女ラニにも危害を加える最悪な結果を自分から進んで選択するほどの悪女である。

事実本編でトミーも指摘していた通り千歳が早くから我が身を惜しまない決断をして英二のことを一番達に相談できていればラニの誘拐や花輪、ウォンの死を防げたかもしれないので、千歳が守るべき人間への危害を顧みず我が身可愛さで英二とつるんで一番達に仲間ヅラして内通者で居続けたのは、自分本位が招いた愚行であり決して擁護できるものでは無い、脅されていた事情を入れても到底許し難いものではある。

一方で英二を単身止めに行った所を一番達が乗り込んだ時には「どの口がと言われても分かってる」、自分の行いが取り返しのつかない愚行であると深く自覚している、終章あたりで開放される絆ドラマで償いの意志をはっきり見せる。他にもラニを必死で守ろうとする茜を見て心がゆらいだのか、終盤では誘拐されていたウォンの息子の行方を気にかける、ブライス(茜が所属する教団、パレカナの代表)の加担している核ゴミビジネスの闇を暴き家の不始末を暴露し我が身の破滅覚悟で顔出し謝罪を行うなどで尻拭いを行っているため、全く擁護できない訳ではなく本編中での反省や償いの意志を見せる言動や行動も少なからずあったため、クズではあるが救いようがないレベルでもなく、評価や判断に困るキャラクターとも言えるだろう。(とはいえ名誉毀損などの罪にも問われず警察にも自首して出頭しない、のうのうと無罪面して不二宮グループ次期会長のなったのは些か問題ではあるが。)

しかし一番編での重大な損失を招いた仲間の裏切りには前例があり、龍が如く7でもナンバが裏切りによって異人町の肉の壁の均衡を崩し、青木遼の異人町侵攻に加担してしまったという戦犯ムーブをかましてしまったが、ナンバの場合は弟が異人町の均衡を守る組織の一角であるコミジュルに捕まってしまった、コミジュルも結果的にナンバの弟を保護していたとはいえ監禁していた(堅気の人間に迷惑をかけていた)のだからコミジュルに落ち度がない訳では無い、そもそもコミジュル自体元がグレーな組織であり大勢の一般人に迷惑をかけている(青木遼と繋がっている近江連合の幹部、石尾田との対立時点では完全に味方とは言いきれない状態だった)(コミジュルのフォローも兼ねて補足すると、ハンジュンギ、ソンヒの発言では微力ながら迷惑掛けている分の償いを負担している)ため、結果的にやらかした内容は酷いもののナンバサイドに同情の余地がない訳では無いため、それを踏まえると尚更家族のため大事な人のためでもない単なる我が身可愛さで多くの人間を破滅に追い込む彼女への同情が失せてくるかもしれない。

脅されていたことや英二のクズムーブが千歳より酷かったことを踏まえても、保身のために多くの社会復帰を目指す元暴や無関係の大勢の人間を破滅に追い込んだ点では擁護できない、龍が如くでは3の咲の母親や5の朴に並ぶ悪女ではあるが、仲間としては性能的にそれなりに有能である所や自分の罪と向き合おうという姿勢を見せた、自分の行いを悔いているだけ幾分かまだましであり、汚名を嫌でも被ることになった家の跡継ぎを引き受けて何をするかは不明だが勝手放題した家の責任を放棄しなかった点については幾分か擁護できるのでは無いかと考えられる。最終的な評価が分かれやすい龍が如く8屈指の問題人物の一人なのではないかとも言えてしまうキャラクターである。