今回は将棋の結論について今時点で予想できることを書き連ねただけです。

この話題について興味がない方は読むのをお控えください。

 

 

 

「将棋の結論」について語るのはおこがましいと感じる人もおられるかもしれませんが、

たぶん100年後の人間は将棋の結論についてかなりの知見を得ているでしょうから、

今を生きる私も、予想ぐらいはする権利があると思っています。

 

 

 

 

①持将棋がない場合の結論

 

持将棋がなければ、将棋の結論は先手勝ち、後手勝ち、千日手のいずれかになります。

(将棋の局面は有限なので、有限の指し手で同一局面が4回出現する)

 

このとき将棋の結論が「千日手」であることは、最近では疑いようがないほど自明なことに思えてきました。

これは言い換えると次のようなことになります。

 

①「先手は最善を尽くしても、千日手になるか、後手の入玉を100%阻止することはできない。」

②「入玉した後手玉に対して、先手は最善を尽くしても100%寄せ切ることはできない。」

 

 

玉を「詰ませる」ことが目的であるはずの将棋の結論が「詰まない」というのは夢のない話かもしれません。

しかし、将棋AIによって発展した定跡の数々を見ていると、後手が点数を無視すれば容易に入玉できるような局面が多々あります。

 

先手はこれらの定跡の全てを入玉阻止のためにアップデートする必要がありますが、それは極めて困難でしょう。
先手の僅かな利を保ちつつ、入玉もさせてはいけない、というのは極めてハードルが高く、現実的でないです。

 

 

 

 

 

②24点法での結論

 

将棋の結論は先手勝ち、後手勝ち、千日手、持将棋のいずれかになります。

 

このとき、将棋の結論は「千日手」または「持将棋」となるでしょう。

これは言い換えると次のようなことになります。

 

「先手は最善を尽くしても、千日手になるか、後手が入玉しかつ24点以上を確保することを阻止できない。」

 

 

将棋AIによって作られた定跡は、

先手勝ちといっても、その背後に27点法で勝つ変化を含みにしたものが数多くあります。

その全てを、24点法でも勝てるようにアップデートすることは、限りなく不可能に近いです。

 

 

 

 

③27点法での結論

 

将棋の結論は先手勝ち、後手勝ち、千日手のいずれかになります。

 

このとき、将棋の結論は「先手28点で先手勝ち」だと予想します。

これは言い換えると次のようなことになります。

 

「先手は最善を尽くせば、相入玉で28点を確保できる」

 

このことは、将棋AIの定跡によって少しずつ分かってきましたが、まだ確信できるほどではありません。

また28点を確保できたとしても、29点を確保できるかどうかについてはかなり際どいという感覚があります。

 

 

 

 

以上、今回は将棋の結論について書き連ねてみました。

 

将棋AIが強くなる前の時代だと、将棋の結論は「引き分け」という見方が強かったと思います。

プロの対局は長らく24点法でやっているので、持将棋の成立に幅があることからも「引き分け」と考えやすいでしょう。

しかし、持将棋の成立の幅をなくした27点法で突き詰めて考えたとき、

27点対27点の「引き分け(27点法ではこれを後手勝ちとする)」ではなく、

28点対26点の「先手勝ち」になる可能性が十分にあるのです。

 

今後も気づきがあるたびに、追記していこうと思います。