【見せかけの立甲はNG】


以前、記事にした「ハンドニー」

体幹トレーニングの手法の1つです。

〈対角線上の腕と脚を水平に挙げキープするエクササイズ。色々な動作を繰り返すパターンもあるし、手元や足元や背中に何かを置いたり、速さを変えたり、様々な条件をつけることも多い。身体をコントロールする練習の手法として最適なものの一つ〉


その時、よくあるエラーとして挙げたのが、

お尻が軸足側にズレ、
反り腰になり、
横っ腹は捻れ、
首の付け根が極端に出っ張り、
腕で耳が隠れないくらい低い、
脚は逆に高すぎる

などです。



これを気をつけると
さらに質が高まりますよ、

というものを追加です。



それは、

肩甲骨を出っ張っらせない

ということです。

前回挙げたエラーや、
肩甲骨が出っ張ってくるなどの
現象が起こる理由は、

芯がなく、自分で自分にもたれてしまうから。


どういう事かというと、対角線の手足を空中に持ち上げた後、残った二本の手足に依存しすぎている状態です。

つまり、他の部位が働くのをサボり、身体の一部しか使っていません。



「立甲」というトレーニングがあります。

四つん這いになり、肩甲骨の内側が出っ張るように肩甲骨を立てるエクササイズです。立甲は、腕と胴体の架け橋を肩甲骨に担ってもらい、その連動性を高めるベース作りに有効なエクササイズ。ゆえに、立甲の効果を知っている人からすると、「肩甲骨が出っ張るのは問題ないのでは?」と思うかもしれません。

しかし、もたれて肩甲骨が出っ張ってくるエラーというのは、気の抜けた「見せかけの立甲」です。特に肩周りの柔らかい女性に多いです。

試しに、肘をピンと突っ張った四つん這いで両腕にたくさん体重を乗せてみてください。肩甲骨周りの筋肉が柔らかい方は、立甲のごとく肩甲骨がボコっと浮き上がると思います。
※これで肩甲骨が浮き上がらない人はその周辺の筋肉や軟部組織がかなり硬い可能性があります。

しかし、これでは何も生み出せません。

「ハンドニー」の基本バージョンとして、その浮き出た肩甲骨を自らの意思で浮き出でないように背中に収めることをできた方が良い、ということです。
※これは、腕立て伏せをする際も同じです。例えば、50回ほど腕立て伏せをやる間、それを維持するのは意外と難しいです。途中で出っ張ってきたりします。


なぜなら、肩甲骨を背中に綺麗に収めるのも、肩甲骨や胴体をコントロールするエクササイズになります。むしろそれが基本です。
※「立甲」の効果が高まるのは、これができているのが前提条件です。

腕と肩甲骨と胴体や股関節にまでしっかり意志の通った四つん這いと、ただ腕にもたれているだけの四つん這いは全く質が変わります。
※意識を広範囲に広げられるなら、手足の指先まで意志を通します。

上手くできているか?

の確認方法もありますが、
またのそれは機会に。

ちなみに、芯の通った立甲がしっかりでき、肩甲骨と上腕骨の合わせ目(肩甲骨関節窩と上腕骨頭)が最適なポジションでピタッとははまると、腕で気持ち良く身体を支えられる感覚になり、長時間やっても手首や肩が疲れません。
※これはサイドプランクで分かりやすいです。ぜひ試してみてください

こういう動作は、ハンドスタンド系のポーズもしっかり行なっているヨガ実践者が非常に上手です。


まとめると、

「ハンドニー」のように、手を床について行なうトレーニングは腕に依存しすぎてしまいます。そうすると、肩甲骨の内側が出っ張ってきます。

その出っ張りを背中に収められるか?
それとも、しっかりした意志を持ってわざと出っ張らせるか?
あるいは出し入れを繰り返すか?

その選択でトレーニング効果は少し違ってきます。

基本的には、出っ張りを収めた方が「固定力を高める体幹トレーニング」という目的は達成されやすいと思います。

何の効果をトレーニングに求めるか?で変わってくるということです。



〈少し負荷のかかる体勢で肩甲骨の出し入れの練習。そして苦戦中。しっかりした身体つきのアスリートでも、最初は意外と難しい内容。芯のしっかり通った状態だと、最小の力で無駄のない肩甲骨の出し入れができるようになります。交互にやる、スピードを変えるなどの条件により難度があがります〉




〈しっかりしたプッシュアップ。見た目として体全体が真っすぐで肩甲骨も出っ張らずにしっかり芯ができてます。これを基本にし、立甲状態がその応用と、しっかり区分けしておきたい所です。



最後まで お読みいただきありがとうございました。


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