
200X年、謎の航空機事故が相次ぎ、メーカーの担当者と生き残った自衛隊パイロットは調査のために高空へ飛んだ。
高度2万、事故に共通するその空域で彼らが見つけた秘密とは?
一方地上では、子供たちが海辺で不思議な生物を拾う。大人と子供が見つけた2つの秘密が出会うとき、日本に、人類に降りかかる前代未聞の奇妙な危機とは―すべての本読みが胸躍らせる、未曾有のスペクタクルエンタテインメント。
─「BOOK」データベースより─
『塩の街』に続く、自衛隊三部作の2作目。
残り三分の一ほどを、4時間ぐらいかけて公園で読み終えた。
途中で文庫本を閉じ、タバコに火をつけ、コーヒーを飲みながら思いを馳せる。
僕の読書は、誰よりもきっと遅い。
文章がひどく読みづらいなあ、というのを、冒頭からかなりページが進むまで感じた。
それでも、突飛で不思議な話を思いつく人だな、すごいな、というのが素直な感想。
ライト・ノベルを前提として書かれた最後の小説になるのだろうか? そのせいか、恋愛模様は相変わらず甘々だ。
大人が読むには堪えないレベルだけれど、ラノベという性質上それは無理もないのかも。
不満を上げれば、視点の転換がわかりずらかったこと。
これ、だれの視点だろう?
そう思ってページを戻ることが度々あった。やがてそれにも疲れて読み進めることになる。
最初の三分の一は、あまり面白くない。それを越えたあたりから物語が動き始める。
僕みたいな一般人のブログならまだしも、文中に()で括った文章を入れるのもいただけない。
人様に強くお勧めするものではないけれど、内容的には面白かった。若い人には心に残る小説になるかもしれない。それが読後感だった。
メーカー担当者春名高巳。男みたいな口をきく自衛隊の女性パイロット武田光稀三尉。(この設定がいかにもだけれど、若い二人の甘々見え見えの恋愛模様)←かなり強引だけど()で括るとはこんな感じ? これは文章の放棄に近い。
海辺でフェイクを拾い心を通わせた高校生の斉木瞬。おそらくは正しくない道を選んで高知を離れた瞬を取り戻そうとする幼馴染の天野佳江。読む人それぞれに共感できる人物もいそうだ。
それよりも誰よりも、高知の川魚漁師宮じいの発する言葉と存在感が圧倒的だった。
この人を描けるということは、有川浩の底力は並ではないことをうかがわせる。

宮じいが漁をした仁淀川
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