このところのお休みは、天気が悪かったり寒風が吹いていたりしたので出かけるのを諦めたけど、風もない昨日はやっと公園に行って読書ができた。
無精者で寒がりの僕は、ルームウェアの上にズボンをはき、ダウンを羽織って毛糸の帽子までかぶって出かけた。
ベンチに座って暖かいボトルの缶コーヒーを飲み、煙草を一本吸って文庫本を広げた。
読みかけだった「風の中のマリア」だ。読み終わっていないから感想は書かないけれど、なかなか面白い。
木製のベンチでお尻が痛くなったから、残念ながら一時間半ぐらいで読書を終えた。公園を一回りして、子供たちの声を聞き姿を見て少し満足した。幼い子供はかわいい。
あの子らは、時に憎たらしいし、時に天使だし、なにより未来だ。未確定だからこそ、かけがえのない未来だ。
公園の植込みを見ているうちに、無性に緑が見たくなって河原に向かった。願っていた通り、途中の道路の脇に菜の花が咲いていた。近寄って目を細めて眺めた。僕の大好きな菜の花。
坂を上り橋を渡り、河原を歩き始めた僕を迎えてくれたのは、いち早く春を告げるオオイヌノフグリだった。しゃがみ込み、わずか数ミリのコバルトブルーの花を愛でた。
あ……そうだった、午前一時から画像の投稿ができなくなる案内があったな。オオイヌノフグリの画像はお預けですね。
ハナニラも咲いていた。八重紅彼岸が咲くのもそう遠くはない。桃色をしたこの桜は心奪われるほどきれいだ。
仕事ばかりしている僕が、ふと我に返るそんな日。
日々/吉田山田
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