
ええ、ええ、ええ、金縛りよくあいました。
学生の頃です。そう、「貧乏学生が行く!」の頃です。
冬はね、よくコタツで寝たんです。
今みたいに暖かい素材の寝具なんてない頃だから、布団に入るのが冷たくてイヤなんですね。
だからついついコタツで寝ちゃう。
すると、金縛りがやってくるんですね。
後年調べてみたところ、脳が起きてて体が眠っているときに起きる現象らしいですね。
ということは……
ん?
レム睡眠の時かな?
目玉が動くのがレムだから、そうだね、レム睡眠の時ですね。
夢を見るのもこのレム睡眠の時だから、妙なものを見たり感じたりするのも、きっと夢なんでしょうね。
最初に金縛りにあったときは怖くてねえ……。
でも、やがて僕はそれから抜け出すすべを手に入れたんです。
ゆっくりとした呼吸にタイミングを合わせて、もう、引きつけでも起こしたみたいに、ビクッ! って体を震わすんです。
すると抜けられるんですね。
質の悪いときはまたすぐ金縛りがやってきます。
そしてまた、ビクッ! ってやって解くんですね。
終わらないなあこれ……。
とにかく疲れたのを憶えています。
それから、金縛りと関係ないけど、両手を組んで胸の上に乗せて寝ていると、怖い夢を見ることを発見したのもこの頃です。
胸の上に何か乗っているのがいけないんでしょうね。
金縛りの語源をちょっと調べてみました。
不動明王の威力により、鎖で縛ったように人をまったく身動きできないようにする法。仏教用語の「金縛(きんばく)」を訓読みして「かなしばり」と読んだもの。
だそうです。
今ですか? もう爆睡ですよ。(笑)

背中燃えとるよ明王様……

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