福岡の内科外科院長のブログ

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福岡の内科外科院長のブログです。医療の事はもちろん、日々のクリニックでの出来事など投稿します。

皆様、こんにちは。消化器内科外科の院長です。

胃カメラ・大腸カメラをはじめ、おなかの痛みや痔などの消化器系疾患を専門としています。今回もお腹の不安が少しでも和らぐ情報をお届けしていきます。

 

「内科で診てもらったけど『様子を見ましょう』と言われた」「薬をもらったけど、症状が良くならない」――そんな経験はありませんか?実は、消化器の症状の中には、内科での保存的治療だけでは改善せず、消化器外科での専門的な診断や手術が必要なケースが少なくありません。

 

胃腸内科外科の医師として福岡で長年診療を続けてきた私は、「もっと早く外科を受診していれば」と後悔される患者様を数多く診てきました。内科的治療が効果不十分の場合、適切なタイミングで適切な治療を行うことが極めて重要なのです。

 

この記事では、内科と消化器外科の違い、外科受診が必要な症状やタイミング、そして福岡で受診する際のポイントを詳しく解説します。あなたの症状は本当に「様子見」でよいのか、正しく判断できる知識を身につけてください。

 

 

 

1.「様子を見ましょう」が招く危険

 

 

・ 症状が改善しないまま時間だけが過ぎる

 

内科で「様子を見ましょう」と言われ、薬を処方されたものの、症状が一向に改善しない――このような状態が続いていませんか?消化器の病気の中には、薬だけでは治らず、手術などの外科的治療が必要なものが数多く存在します。

 

特に、繰り返し症状が出る場合や、発熱・吐き気・下痢・出血などの他の症状を伴う場合には、早めの専門的な検査と診断が重要です。内科での様子見を続けることで、病状が進行し、より大きな手術が必要になったり、治療が困難になったりするリスクがあります。

 

・見逃される重大な疾患

 

「お腹が痛い」「胃がもたれる」といった症状の裏に、胆石症、急性虫垂炎、腸閉塞、ヘルニア、消化器がんなど、外科的治療が必要な疾患が隠れていることがあります。これらは内科的治療では根本的に治せず、適切なタイミングで手術を行わなければ命に関わることもあるのです。

 

 

 

 

2.内科と消化器外科の決定的な違い

 

 

・アプローチの違い

 

内科は主に薬物療法や生活指導を中心とした保存的治療を行います。一方、消化器外科は診断に基づいて、必要であれば手術などの外科的治療も含めた包括的なアプローチを提供します。

 

明らかにお腹の臓器に関わる症状がある場合、胃の痛みや下痢、血便など消化器に直接関係する症状がある場合は、最初から消化器内科や消化器外科を受診するのが適切です。これにより、原因の特定や治療がスムーズに進みやすくなります。

 

・ 専門的な検査と診断

 

消化器外科では、内視鏡検査、CT検査、MRI検査、超音波検査など、より専門的で詳細な検査を行うことができます。これにより、内科では見つけにくい病変や、手術が必要な状態を正確に診断できます。

早期発見・早期治療のためには、適切なタイミングで内視鏡検査を受けることが重要です。

 

 

3.消化器外科を受診すべき症状とケース

 

 

・今すぐ受診が必要な緊急症状

 

以下の症状がある場合は、迷わず消化器外科または救急外来を受診してください:

 

- 激しい腹痛が突然起こり、動けない

- 吐血や大量の血便

- 腹部が板のように硬く張っている

- 高熱と激しい腹痛を伴う

- 便が全く出ず、嘔吐を繰り返す

- 鼠径部(足の付け根)の膨らみが戻らず痛む

 

これらは急性虫垂炎、腸閉塞、消化管穿孔、嵌頓ヘルニアなど、緊急手術が必要な疾患のサインです。

 

 

・早めの外科受診が必要なケース

 

緊急性は低くても、以下のような場合は消化器外科での専門的な診断を受けるべきです:

 

- 内科で治療を受けているが、数週間経っても症状が改善しない

- 胆石症や胆のう炎と診断され、繰り返し痛みが起こる

- 鼠径ヘルニア(脱腸)や腹壁ヘルニアがある

- 痔核が大きく、保存的治療では改善しない

- 内視鏡検査でポリープやがんが見つかった

- 炎症性腸疾患で内科的治療が効果不十分

 

 

 

4.具体的な疾患別の受診タイミング

 

 

・ 胆石症・胆のう炎

 

胆石による痛みが繰り返し起こる場合、薬では胆石自体を取り除けません。胆のう炎を繰り返すと慢性化し、将来的にがんのリスクも高まります。症状が繰り返す場合は、腹腔鏡手術による胆のう摘出を検討すべきです。

 

・鼠径ヘルニア(脱腸)

 

鼠径ヘルニアは自然には治らず、必ず手術が必要です。放置すると腸が締め付けられる「嵌頓」という状態になり、緊急手術が必要になります。症状が軽いうちに計画的に手術を受けることをお勧めします。

 

・ 急性虫垂炎(盲腸)

 

軽症であれば抗菌薬治療も選択肢ですが、再発のリスクがあります。また、重症化すると腹膜炎を起こし、より大きな手術が必要になります。適切な診断とタイミングでの手術判断が重要です。

 

・ 痔疾患

 

内痔核が大きく脱出する、痔ろうがある、保存的治療で改善しない場合は、外科的治療(結紮切除術、ジオン注射など)が必要です。

 

 

 

5.今こそ行動を起こす時

 

 

医師として強調したいのは、「様子を見る」ことが必ずしも正しい選択ではないということです。消化器の病気の多くは、適切なタイミングで適切な治療を行えば、早期に治癒したり、症状が大幅に改善したりします。

 

内科での治療で改善が見られない場合、それは「治らない」のではなく、「別のアプローチが必要」というサインかもしれません。福岡には、患者様に寄り添い、丁寧に診断・治療を行う消化器外科医が数多くいます。

 

症状が続く、食事が取れない、体重が減ってきたなどの変化がある場合は、早めに消化器外科を受診することが大切です。早期に原因を調べることで、重症化を防ぎ、適切な治療につなげることができます。

 

「まだ大丈夫」「もう少し様子を見よう」――その判断が、あなたの健康を損なう原因になっているかもしれません。勇気を出して、今日から専門医への相談を始めましょう。