星降る夜の演技の白鳥には
奇跡のような稀有な美しさがある
甘く伸びやかな歌声に誘われ
心地よい静かな世界に足を踏み入れる
 
 
 
目を凝らし、じっと見つめていると様々な感情の色が見える
本当に美しいものは
目に見えないけれどたくさんの大切なものを内包しているのだろう
悲しみの色もそこに織り込まれているから
こんなにも美しさが心に染み入るのだろうと思う
 
 
 
 
暗闇の中で光に照らされてただ一人白鳥を舞う彼を見ていると
悲しみや苦しみといった感情は解き放たれていき
残るのは心にそっと触れてくる温かい気持ちだ
 
人を幸せにするような温かな愛情に満ちた感情を
こんなにも力強く発することができるのは
彼自身が何かを乗り越えたからだと私は思う
 
 
 
この世に永遠のものなどなく
今この瞬間はもう二度と戻らない
すべてのものは変化していくから
失ったものに後から気付いて悲しみや切ない想いが残る
でも時の流れは止まらず人生は続いていく
 
 
人は悲しみも喜びも様々に経験したことを胸に抱えて生きていく
心に刻み込まれた深い悲しみは消えないかもしれない
それでも傷は少しずつ癒えていく
人は誰でも回復する力を持っていると私は信じる
 
この白鳥の舞が語りかけてくるメッセージは
希望となって多くの人の心を照らし勇気づけるだろう