昨夜は十六夜だった
一番満ちていた時を過ぎ
少し欠けているようにも見える丸い月は
それでも前夜と同様に美しい光を放ち、周りを明るく照らしていた
 
午前中、オリンピックの陸上競技を
高校で陸上をやっている長男と一緒に見ていた
男子400mリレーの日本チーム
また新しい歴史が作られた瞬間を見た
狙い通りの戦略でバトンを繋ぎ、ボルトに次いでゴールに飛び込む
4人の鮮やかな走りが素晴らしかった
 
 
 
日本ではあまり報道されなかったけれど
男子400mでも不滅と言われていたマイケル・ジョンソンの記録が
17年ぶりに塗り替えられている
一つの歴史が変わった世界的な瞬間だったと思う
 
 
彼の記録を塗り替えたファンニー・ケルクに対する
マイケル・ジョンソンの言葉が心に響いた
 
「記録を破られるのは悲しくもないし寂しくもない。
僕にとって大切なのは記憶だ。
今まで僕を支えてくれた人たちと世界記録を遂げた記憶があるから」
 
 
昨日読んだ新聞のコラム
「スポーツの世界では、永遠に続くものはないのだ。
記録は常に破られるために存在し、絶対王者もいつかは負ける」
 
その言葉はスポーツ全般に対して書かれたコラムだったけれど
レスリングの吉田選手の姿と言葉が胸に浮かんだ
 
「取り返しのつかないことを」
「日本選手団の主将として、金メダルをとらないといけないところだったのに、ごめんなさい」
当然のように金メダルを期待される中
何と大きなものを背負って戦っていたのだろうか
 
 
このリオでは彼女は銀メダリストなのかもしれない
でも、これまでの長い競技人生で彼女が積み重ね生み出してきたものは
銀メダルという結果以上の価値のあるものだと私たちは知っている
彼女のリオでの姿は忘れられない記憶として私たちの心にいつまでも残るだろう
 
表彰台で見た景色は
一番高いところからでは見えないものが見えただろうか
重たい荷物をようやく降ろして
彼女はここからまた立ち上がり、自分の道を歩いていく
 
オリンピックで得た結果
そのメダルの色や順位の価値はアスリート本人にしかわからない
 
悔しいのはライバルに負けたからではなく
自分の実力が発揮できなかったから
 
どこまでも自分自身と向き合い高みを目指すトップアスリートの姿を見て
自分も前を向いて頑張らなければ、と励まされる
 
 
 
五輪という大きな重圧が降り注ぐ中で
期待通りの結果を出すことの厳しさ、難しさは計り知れないと
リオでの試合結果を見ながらつくづく感じている
王者として追われる立場ならなおさらだろう
 
 
 
羽生選手の動向
少しざわめいてきた様子もあるけれど
今のこの沈黙の期間は羽生選手が自分自身のために使える大切な期間だ
平昌で周りからの重圧に耐える力を獲得するための
そこに至る長い道のりを戦い続けるための
枯渇することのないエネルギーを蓄えるための期間なのだろう
充実した時間を過ごしていることを願う
 
 
どうかたっぷりと心の栄養を蓄えて
来るべき時に元気いっぱいの姿を見せてほしいと思う
 
 
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