仕事の休憩中にネットニュースで知った6位という結果。
予想外の点数にびっくりしたが、理由を知って納得した。
納得はしたが、練習で絶好調だっただけに、失敗の原因を見極めて修正できるのかがちょっと不安に感じた。


でも、大丈夫。こういう場面は以前にもあった。そして、彼は必ず巻き返してきた。

そして、今の彼なら、7,8点差は、巻き返し可能な僅差にすぎない。


今までで一番胸が張り裂けそうにつらく不安だったのは、初の日本王者として迎えた2013年の世界選手権。
オリンピック枠のかかる非常に大切な大会で、日本王者としての重圧を背負って挑んだ彼の結果。
膝の故障を抱え、SPでは思うような演技ができず、まさかの9位スタート。
涙をぬぐいながら、それでも誠実にマスコミのインタビーに答えようとしていた姿が痛々しかった。

あの時、私はただただ心配で心が痛くて、そして・・・彼を信じることができなかった。
ただ、祈り続けた。

そして、FSで彼は、あの渾身の演技、見ている観客すべての心を震わす演技を見せてくれた。
膝の痛みに顔をゆがめ、着氷の際にうめき声すらあげながら、すべてのジャンプを降りたのだ。
ニースでの感動を超えるものはもう見られないかもしれない、とひそかに思っていた私は衝撃を受けた。
そして、彼のけっしてあきらめない強さ、責任に対するすさまじいまでの覚悟を改めて見せつけられ、信じきれなかった自分の覚悟の甘さに気付いた。
なみなみならぬ覚悟を持ったアスリートを応援し続けることは応援する側にもそれなりの覚悟が必要であること。

あの年は彼にとって、トロントへ渡ったことで環境が激変した一年だった。
急激に頭角を現していく彼にのっかったマスコミにエース対決だとあおられ、彼を憎むアンチから心無いバッシングを受け、精神的にも非常に厳しい状況であったと思う。
そして彼のファンとしても本当に鍛えられた一年だった。

けれど、その翌年のオリンピックシーズン、そして去年の中国杯での負傷、どの一年も彼にとって激動のシーズンでなかった年はなく。
試合の度に、去来する色々な思いを抱え、陰で涙を流し、歯をくいしばって微笑んできたんだろう。
そして、彼は全てのアクシデントや失敗を強い精神力で受け止め、自身の成長の糧に変えてきた。

だから、私は思う。彼は、大丈夫。
彼は、強い。失敗の原因を客観的に振り返り分析できる聡明さがあり、積み重ねた経験値もある。
そして、信頼できるコーチが傍にいる。

ただ、彼を信じて、明日の結果を静かに待ちたい。