越智月子著『鎌倉駅徒歩8分、空室あり』
父が亡くなり、鎌倉の古民家カフェを引き継ぐことになった香良(から)だが、客は日に数組しか来ない状態で隣人に心配される。
そんな時に離婚した友人の三樹子が押しかけてきて、ここでシェアハウスを始めようと提案される。
かくて、様々な事情を抱えた女達が同じ屋根の下で暮らすことになった。
初めての作家さんですが、そのせいかなかなか入り込めませんでした。ずいぶん端折った文章の運び方だなという印象でした。前のめりのような、情報が足りないような。
なのにコーヒーとカレーの描写には筆を惜しまない感じで、ちよっとバランスがちぐはぐ。
それにしても三樹子の多用する「食べよっせ」という食事に誘う声かけはどこの言葉なのだろうか?彼女の年齢環境にそぐわないような気がするのだけど…。
色々引っかかりつつも読み進めたのは、それなりの歳の登場人物たちがそれぞれの問題とどう折り合いをつけていくのかが興味深かったから。
“鎌倉”と“シェアハウス”に引っ張られたのですが、不思議な味わいのお話です。
これ続篇があるようです。ちよっと悩んでます。