映画「廃用身」
デイケア施設の漆原院長は、外科医としての知識経験を生かした画期的な治療を提案する。
脳梗塞などにより麻痺して回復の見込みのない手足を切除するAケアの利点を述べる漆原の言葉を、施設の介護職員や通所者は受け入れていく。
動かなくなった身体の一部が無くなれば身も心も軽くなる。治らないという焦りや辛さ、痛みも無くなり、身体全体が動かしやすくなる。何より、体重が減れば介助者の負担が減る。
漆原の話に興味を持った編集者は取材を進め、この治療後に痴呆や鬱状態の改善も見られることに驚き、世間に知らしめるべきだと本の出版を勧める。
が、週刊誌がその治療の異常さを報じると、徐々にAケアに異を唱える者が増えてきた。
そして、元気を取り戻していたある治験者が事件を起こす。
動かなくなった身体の一部を不用なものとして切り捨てる。
ショッキングな部分もある、考えさせられる映画でした。
自信満々に自説を説く漆原がだんだんと破綻していく様が凄かったです。
介護負担、介護虐待、当事者の真の幸福とは?
色々考えていかなければならないテーマが示されている作品でした。
原作は2003年に出版された久坂部羊の小説です。
「廃用身」とは“麻痺などにより回復の見込みのない手足”の意味で、医師でもある作者の造語だそうです。
不用だから切り捨てる。
それを正解だと判断する人もいれば、どういう状態だろうと自分自身の身体の一部だとまるごと受け入れる人もいる。
終末医療について考えてしまいます。
先頃放送されたテレビドラマ「お別れホスピタル」も終末医療を扱った、重く、色々考えさせられる内容でした。
にしても、出演されているベテラン俳優さんたちが凄いです。