痛み にまつわる話 | 意識が世界を創っている

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心と身体のつながりを日々研究中
面白いことをみつけたら不定期でつぶやいています

『脳が身体の痛みのパターンを覚えていて同じようにその痛みを繰り返している』

と聞いたらあなたはどう思いますか?

 

痛みは通常、器質的(ある障害や病変の原因などについて,身体の器官のどこかが物質的,物理的に特定できる状態にあるということ)例えば骨折やがんなどの原因から発生すると考えますが

 

実は脳が痛みそのものを作り出していることも多いのです

 

テレビで実際に放映されていましたからご覧になった方もいらっしゃるでしょう

 

某大学医学部総合診療科を訪れた14歳女性

3歳頃から毎月必ず2〜3日の間、両膝の痛みを訴えるということで来院

 

レントゲンやMRIで器質的な異常はなし

痛みの強さは安静時と動かした時で変わらず

痛みが出現している時も通常の歩行などはできる

両膝を抱えて「痛い、痛い」と転げ回るほど痛むが必ず2〜3日で消失

 

これまで母親は彼女を様々な病院に受診させたがいずれも原因不明と言われ

なすすべもなく最後の砦として総合診療科に連れてきたというものでした

 

骨や筋肉に異常がなくても炎症などを起こしていれば痛むこともあります

しかし(血液検査のデータなどは番組で示されていたのかわかりませんが)

動かした時に痛みが強くなることはないと言っていたので炎症はおそらくない

 

それを観ていて私は

「脳が痛みの場を作っていてそれを再現しているのだ」と思いましたが

日本の大学病院の現役医師がどんな答えを出すのか興味がありました

 

そして出された診断が冒頭の言葉

『脳が身体の痛みのパターンを覚えていて同じようにその痛みを繰り返している』

そしてその痛みとは過去に実際にあった成長痛(かもしれない)を脳が覚えていて再現しているのだと

丁寧に説明していました

そして今後は定期的に面談を行っていく というものでした

 

私は嬉しくなりました

自分の見解と医師の診断が合っていたから  というのではありません

 

私がまだ救急の現場で働いていた少し前までは

総合病院でこんなことを言う医師はいませんでした

 

それこそ

「成長痛の一種ですね、痛み止めを出しますから痛い時には飲んでください」

がいいところで

悪くすれば無理な診断名をつけてさらに検査したり痛み止めのオンパレード

となっていたかもしれません

 

実際、彼女を成長痛と診断した病院もあったようです

 

確かにそれで毎月の痛みを薬を飲んでしのいでいるうちに

脳がその痛みのパターンを崩していく・・という経過をたどる場合もありますが

彼女のように的確に毎月そのパターンを再現していくという場合もあるのです

 

原因もわからずその繰り返される痛みに苦しんで病院に受診した時

医師から

「脳は実際にこんなことをやってのけるんだよ」という情報を与えられるのは

とても有効だと思うのです

それを(ああ、そうなのか)と認識するだけでも次の身体の反応は違ってきます

 

それを知っただけでも身体は、痛みのパターンを変えるか軽くしていくか

あるいは痛みが消えてしまったりもします

 

今回扱われていたのは成長痛かもしれないことに関してでしたが

よく知られている痛みのパターンとして他に

帯状疱疹などがありますよね

 

帯状疱疹の痛みの程度は本当に個人差が大きく

激痛を訴える人から全く痛みがない人まで様々

 

そして激痛だった人はトラウマにまでなってしまうため

帯状疱疹が治った後も深刻な痛みに悩まされることも多いです


欧米ではもう常識になっている西洋医学と東洋医学の融合が

大きく遅れながらでも日本でちょっぴり始まっているかもしれない

と思わせた医師の診断とその言葉だったように思えて

私は嬉しかったのです

(まだまだそこまで言える段階ではないかもしれないけれど)

 

もちろんまだ彼女自身がアクセスすべき問題は残っています

 

何のために脳はその痛みを出現させているのか

必ず身体は何らかの必要があって痛みのパターンを繰り返しているのだけれど

例えばそれは学校生活や部活、あるいは家庭の問題に対する思いを表出させている

のかもしれない

今後そういったことをクリアにしていくことで二度と同じパターンを繰り返さない

ことも可能になります

 

 

私たちの体が痛みを訴えるとき

あるいは「病気」という状態になったとき

 

必ずそこには理由があります

 

身体はその人自身を常に最善の状態にもっていくために必死で仕事をしています

わかりやすく言うと

学校に行きたくない深刻な理由を抱えているとき、学校に行かない選択がその人自身にとって

最良の選択だと身体が判断したとき

その人に「病気」という状態を作り上げて行けないようにしてしまう

 

本人がいくら(イヤイヤこのテストは絶対休めない!内申書にかかっているんだから!)

と思っていてもです

 

それぐらい必死に私たち自身を守り続けているものからの合図が「病気」という状態であったり

「痛み」だったりするのです

その声なき声を丁寧に拾い上げることで病気にならない身体にしていく

それも量子場調整®の大切な目的です

 

(参考記事1) (参考記事2)