青葉市子『0』 | 佐藤良成オフィシャルブログ「佐藤良成のCD原人」Powered by Ameba

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同時代の日本の音楽を聴かずに育ったミュージシャンが、ふと人の作品を聴いてみると、そこは宝の山だった! 音楽シーンの知識ゼロ。チャートの知識もゼロ。ナタリーも音楽雑誌も読まない、J-POP的には原始人と言っていい男が綴る、CDレビューブログ!

スピードスター[ビクター]
VICL-64215
¥2,100 10月23日発売


とにかく音が良いです。ナチュラルで飾り気がないのに響きが豊かで心地よく、いつまでも聴いていたくなります。録音が良いとか、ミックスが良いとか、機材が、スタジオが…などなど、そういうこともあるのでしょうが、何よりギターの演奏が素晴らしく上手だからこそだと思います。思い通りの音にならないと、すぐ楽器のせいにしたり、予算のせいにしたり、しまいには相方のせいにしたりしている自分が恥ずかしくなります。

アルバム全体でひとつの物語になっているように感じました。何となく思い浮かんだのが、心中行。どこか人の目に触れないところで死のうと思って二人して旅に出たけれど、結局死にきれずに人里に降りてきた朝、みたいな。なんて訳知り顔で書いてみたものの、そんな経験はもちろんないので、それがどんな感じなのかは実際のところ全然わかりません。ともあれ、聴いていくうちに心がリセットされてニュートラルに、タイトルのとおり「0(ゼロ)」になっていく気持ちよさがありました。

飲んでばっかいないで明日から早起きして練習するぞ!