「ガールズドライブ」

2023 日本 80

@UPLINK京都 先月の日曜 21:35 観客ひとり


いまのAKB48がいい歌うたって実に面白い存在になっているのだと気づいたのが今年8月。坂道勢に圧倒されているのは、1億年間聴いていなかった僕のせいだと思ったから、令和5年の残りをAKBに捧げると誓ったのも8月。


そんなことを孤独の離島で思ったり考えたりしてきたけど、同じ年の間にAKBメンバーが出演する映画が公開されるなんて、僕は世界一ツイテいる。


アイドル映画って見たことあったか?と考えてみた。

薬師丸ひろ子「Wの悲劇」、原田知世「天国にいちばん近い島」の二本立てを見に行ったけど、あれはせがまれて行ったもので、そもそもこの2人は僕のアイドルではなかった。

去年の「グリーン・バレット」、今年の「さよならエリュマントス」も、見たいと思った映画にたまたまアイドルが出ていただけだ。

アイドルは好きだが(堂々)、アイドル映画にはあんまり興味がなかったのだ。


だが本作は違う。


出演者は、僕が組んだAKB強力打線の1番を務める小栗有以、 2番倉野尾成美、4番山内瑞葵。

ゆいゆいは多くの人に愛されるであろう人柄。激しいダンスが似つかわしくない顔面の持ち主。

なるは岡田奈々卒業後の「根も葉もRumor」のセンターを任されるほどの実力者。街歩き動画で垣間見るクレバーな一面も魅力だ。

ずっきーは劇団四季「ライオン・キング」出演経験があり、最近では社交ダンスに挑戦していたり、身体能力が高く、ダイナミックなダンスと低く太い声が大好きだ。


そして山崎空という未知数の17期生。ちょい役で久保姫菜乃も出演している。現AKBのいまとこれからを担うラインナップだ。


僕は彼女たちのSNSは全てフォローしているし、もちろんYouTubeチャンネルの熱心な視聴者だ。50代中盤で見つけたアイドルだ。


ねえねえ、wiki。アイドルってなんだ?


"現在では「恋愛感情を持つ熱狂的なファンが売上のメイン層を占めている歌手、俳優、タレント」などをいう"


え?


"熱狂的ファンからは、女性アイドルには処女性、男性アイドルには「性的接触者が居ない」という理想像を概ね持たれている。そのため、本人の意図を問わず「アイドル」である場合は、熱愛など異性との性的接触系のスキャンダル発生または既婚や結婚との報道後に売上が激減所為、商品価値がなくなる場合がある"


ふ、ふーん。


そろそろ映画の話をしよう。

監督はツイッタランドの有名人で、気の向くまま膨大な数の映画を紹介し続けている宮岡太郎。かなりハードな映画オタクだ。だから最後のアレに関して正確なオマージュだった。アレとは、"Where we’re going we don’t need roads"のことだ。見ればわかる。

定石を踏み、逸脱せず。敷いた線路を行く人なのだと思う、知らんけど。


話が前後した。


俺たちのゆいゆいを辱め、貶めた、東京にいるニクイ大人を静岡からみんなで殺しにいくロードムービーだ。

何度かある、リスタートする時のシフトDに寄るカメラが小気味いい。


ただ、手放しで喜べる映画でないことは、だいたいの人が気づいている通りだ。

前半はご都合主義の連打でツッコミどころの詰め合わせ。だけど、感動させようとしてないから許せる。ここ大事。いい映画のふりをしてないから、甘々でケラケラ笑いながら見てられる。懐かしい感じがする。

一方で、みんなが抱えてる苦悩は現代風味だった。よき。あと、鈴木Q太郎がいい。 


この上映回の観客がひとりだったのは僕のせい。来年も人生の何割かをAKBに捧げよう。