「ブリット」
1968年アメリカ
「銀河伝説クルール」のピーター・イェーツ監督作
先日観た「ザ・ドライバー」のキャッチコピー、“こいつがハンドルを握ったら、ブリットでさえも追いつけない!”が後出しジャンケンかつ死人に口なし感あって面白かったので、これまた大昔に日常洋画劇場で観たきりだった本作を観ました。
ラロ・シフリンの音楽が手伝って謎めいた感が強烈なオープニンッグ!
興奮のあまり思わず「オープニンッグ」て書いてしまったけど気持ち的にはオープニングよりオープニンッグだからこのままでいこう。いや、どっちかというとオープニングッか?まあいいや。
こんなオープニンッグだったっけ?全然覚えてなかった・・・超かっこいい!!!
中盤の10分近くにわたるカーチェイスはやっぱり凄い!
生身でやってるという点において「フレンチ・コネクション」と双璧ですね。カーレーサーとして腕を鳴らしていたマックイーン、さすが!
静かに尾行がはじまり、途中でギアを入れてチェイスが始まる高揚感がすっげえ。サンフランシスコの坂道を上へ下へ右へ左への大騒ぎ!かの有名な、追い抜いたはずなのにまたそこにいるグリーンのワーゲンも確認できた!
次第に街中からワインディングロードへ舞台を移していきますが、追いつ追われつ、最後はもしかしたら「マッドマックス」1作目のナイトライダー血祭りシーンに影響を与えたのではないかと思えるカーチェイスエンド。
そう言えば、美しいジャクリーン・ビセットがマックイーンにあなたは常軌を逸してる的な忠告をしますが、それも「マッドマックス」1作目的なセリフだったので、ジョージ・ミラー兄貴はきっとインスパイアされてますね。
マックイーンと空港でジャンボジェット機の車輪すれすれを抜けていくシーンがあったんですが、まあただ小走りで抜けていくだけではあるんですが、トップ俳優が生身でやってることに驚きました。「TENET/テネット」でなんの脈絡もなく飛行機ブッ飛ばしたクリストファー・ノーラン兄貴が観たら「その手があったか!」と膝を打つはず。ていうか観てるよね絶対。
移動中に配信で観たせいか、映画全体的にはやや退屈したのですが、夜にお酒でも飲みながらじっくり見れば味わい深さがありそうです。かなり大人な映画ですね、これは。
ラロ・シフリンの音楽が最初から最後までかっこよくて、若きジャクリーン・ビセットがたまに見せる意外に少女っぽい表情もよかったです。