【エフォートレス思考】
この世の努力至上主義に対する一種の警鐘。
私もそうだが、努力=尊いもの、美しいもの、忍耐といったイメージがある。
そしてこの社会全体に蔓延する空気として、成功する為には、この『努力』を『何倍も(他人と比べて)』する必要があると思い込まされている気がしてならない。
エフォート:努力、尽力、肉体/精神的エネルギー
これをレスするとなれば、努力無しにといった直訳となるが、この本はそのような魔法の方法を説いているわけではない。
あくまで現状の努力は適切か?と自己を盲信せず、疑うことの視点を持たせてくれる内容となっている。
著者はエッセンシャル思考が大ヒットしたクレッグマキューン氏。
エッセンシャル思考が方法論であるならば、エフォートレス思考は精神性の話題提供に近い。つまりエッセンシャル思考を運用する為の考え方という類になる。
~Amazonより~
本書の内容は画像通り3パートに分けられる。
①エフォートレスな精神
②エフォートレスな行動
③エフォートレスな仕組み
※精神(思考)は行動に影響し、行動が仕組みを作るという順番である。
実際の詳細は読んでいただきたいが、私自身がハッとさせられたのか、以下の文章だった。
【どうやったら楽になるのか考えるのはダメなことではない】
これは当たり前だろと思う人も多いと思うが、これがなかなか出来ない。
私事で恐縮だが、今年1月に転職をして早一ヶ月。
この心理的/肉体的にも大きな変化があった中で、【どうすれば効率的に楽に】なるかを考える余裕すらなく、ただただ転職先の業務や仕組みに適合しようともがく自分がいた。
そんな時にふと思い出し、再読した本書は、今の自分にとってカンニングペーパーのような安心がある。
様々な面白い内容が書かれている為、全てをお伝えすることは出来ないが、いくつか参考になったポイントを以下に述べる。
①物事に対して明確なゴールを決める(曖昧さが最大の敵)
②問題が生じても修正しすぎない(コストに対してリターンが小さくなる)
③努力の上限/下限を設定して、必ず仕事量のペースを守る(積み重ねが重要)
④失敗を重ねる(最初はごみのような仕事ぶりでいい、エレガントさを求めない)
⑤物事の原理原則(真理)を学ぶ。
つまり、脳負荷を一定にすることで、余力を残すことの重要性を説いている。
明確な目標があれば計画を逆算でき、なおかつペース配分を算出できる。
仕事量の波をバラバラにせず、一定のペーシングを順守すること。
そして最初の一歩(ファーストムービング)を出してしまえば、後は物事が勝手に進みだすという原理だ。
そうすれば物事は雪だるま式に成果が大きくなり、転換期を迎える。
その為には【適切な】努力が必要なだけで【過剰な】努力は必ずしも是とは限らない。
確かに、転職後は何もかも覚えて、最初から【出来る】状態になることが理想だった。しかしそれは単に自己陶酔に過ぎず、努力過多の日々になっていた。
物事の本質はそこまで単純ではないからこそ、自分自身の『余白』をつくることが求められていたのだ。
エフォートレス=逃避、ずる賢さに類似するイメージを持たれた方も多いだろう。
しかし、そうではなくエフォートレス思考=既存の視点変更、習慣の変化と捉えてみるのも悪くないと思う。
壁にぶち当たった時、壊す/登る/遠回りするだけではなく、壁の材質が燃えやすいものなら燃やせばいい。
壁に対処することがゴールではない。壁の先の景色を見ることが目的のはずだ。
この世にプルシットジョブは多い。
ただ自分の頭の中だけはエッセンシャルにエフォートレスに。
