「オサの日記 」より
小さい頃から空を見るのが好きだった。
大学を卒業してしばらくの間、シルクスクリーン工場でアルバイトしていた頃がある。
昼食はもっぱら屋上でひとりで食べていた。
食事が終わると、缶コーヒーを飲んで、タバコを一服しながらゴロリと横になり空を見上げる。
初夏の眩しい青空には、入道雲がよく似合う。
はるか上空を飛行機が通り過ぎるのを、眩しさをこらえながら見ていた時に、微かなジェット音とともに、全身に電流が流れた。
そして、一瞬にして決心したのだ。
アメリカの西海岸へ行こう……。
当時、よく聴いていた堀内孝雄さんの曲が口から出てきた。
「カリフォルニアにあこがれて
」
そして、半年ほどアルバイトでお金を貯めて、サンディエゴの少し北のルケディアという街にモーテルを借りて、日がな一日イルカたちと一緒にサーフィンをして暮らしたのだ 
その頃の空の青さを、今も忘れない……。


