アパートで数時間横になるが

何故ここにいるんだろうという思いばかりだった

涙が止まらない

心がずっとざわつく

座っていられない


アパートで待機していると朝、病院から電話

まだ意識が戻りません

急遽MRI検査を今から撮ります。ということで電話での承諾確認だった


お願いします


朝一、他県より祖父母がかけつけてくれて、上の子供達のことをお願いする


主人も病院にきて、午後に結果を含めて医師より説明

まだ意識が戻っていない


MRI結果から『二相性脳症』との診断


夕方より低体温療法開始します

脳の腫れをすぐに抑えてあげないといけない
麻酔で鎮静し、挿管、体温を32〜33度まで下げ脳の回復治療スタート


処置開始してから、一度ICUに入り顔を見せてもらう

オムツと肌着1枚に冷却機能のパットを上下に当てられてどんどん体温が下がっていく


挿管され、体には沢山の点滴チューブが繋がって

目に見える現実から目を背けたくなった


でも、頑張れ

あなたは強い子

絶対乗り越える


3日間の低体温治療

毎日足を運ぶ

コロナ禍でもあり面会制限あり

でも、重症だから…ということで医者からの許可を得て2〜3分会わせてもらう



重症患者…その言葉もかなり辛かった

変わり果てた彼の姿…
低体温のせいか体の色が悪い
身体もパンパンに浮腫んでいる

これからどうなるのか…

いつになったら目が覚めた彼に会えるのか

3日間の低体温療法終了後、ゆっくり体温を戻しながら、麻酔も切ってゆっくり覚醒へと向かっていく

覚醒するまで早くて2〜3日、長くて1週間程度。薬が体に残るので時間はかかるし、個人差があると言われていたが…

彼は1週間かかってようやく目を開けた

目が覚めてもボーっとして、名前を呼ぶが呼びかけにも反応乏しい


手足動かない


目はずっと左を向いてる


声も出さない


どうなっちゃったの


ただ、泣きながら頭や身体をさすり、頑張ってるねって言うことしか出来なかった


まだ抱きしめることもできない


ただただ泣くしかなかった