昨日23日、New Sphereより【中国、「世界初」無人水陸両用車両を配備 南シナ海、尖閣での使用を想定か】との報道がありました!/( ̄へ ̄)



中国、「世界初」無人水陸両用車両を配備 南シナ海、尖閣での使用を想定か

Apr 23 2019

New Sphere

中国軍が世界初の無人水陸両用車両「マリン・リザード」を新たに配備したと、複数の中国メディアが報じている。人工衛星を介して操縦するドローンで、小型船形態で水上を航行、陸上では履帯を展開して走行する。小型ミサイルと機関銃で武装し、偵察・照準用の各種センサーを備えているという。

軍事専門家からは、中国が実効支配する南シナ海の離島における制圧と防衛の攻守両方の任務に有効だという意見が出ている。領有権を主張する日本の尖閣諸島への上陸作戦も、当然運用ケースの視野に入っているだろう。米防衛誌は、米軍や同盟軍の真の脅威となるか、慎重に見極める姿勢だ。

◆上陸作戦用の水陸両用強襲輸送車を無人化
 
中国共産党機関紙、人民日報系の英字紙グローバル・タイムズなどの報道によれば、「マリン・リザード」は、国有造船会社・中国船舶重工集団(CSIC)傘下の武昌船舶重工集団の工場から、今月8日にロールアウトされた。CSICは、世界初の無人水陸両用車両だと、中国最大のSNS 「微博(ウェイボー)」で発表した。

発表された写真で見る限り、外観は米国製水陸両用強襲輸送車AAV7(AAVP7)に似ている(ナショナル・インタレスト)。「マリン・リザード」のサイズは、全長12mとされ、全長約8m・重量約25トンのAAV7を上回るが、おおまかには、AAV7を無人化したしたものと見て良いかもしれない。AAV7は、離島防衛のために陸上自衛隊が2018年に新設した水陸機動団にも採用されている。

公式発表やメーカーの関係者の発言として伝えられている「マリン・リザード」の主な性能・装備は以下の通り。

・全長12m
・最大水上航行速度=50ノット(ハイドロジェット推進)、最大陸上移動速度=20km/h(車体下部収納の履帯ユニット4基を展開)
・武装=機関銃x2、対艦・対空ミサイル垂直発射管
・偵察・照準用電気光学システム及びレーダーシステムを装備
・車体はアルミニウム製でステルス性能を備える
・操縦は軍事衛星「北斗」を介して行う。最大操作範囲は1,200km。AIによる自律走行も可能
・無人偵察機や無人小型船舶など、ほかの陸海空ドローンとの連携も可能
・約8ヶ月間の保管状態からの起動・運用が可能

◆上陸作戦を想定
 
CSICは、想定任務に、沿岸警備・偵察、航空基地の防衛、兵員輸送などを挙げている。中国の軍事コメンテーター、ソン・ツォンピン氏は、それに加えて、離島への奇襲攻撃と防衛の攻守両面で有効だと指摘。「南シナ海においては、サンゴ礁の制圧と防衛の両方に用いることができる」と香港英字紙サウス・チャイナ・モーニング・ポスト(SCMP)に語っている。

第2次世界大戦の硫黄島の戦いやノルマンディー上陸作戦を見るまでもなく、海からの敵前への上陸作戦は多大な犠牲を伴う。その露払い的な役割を無人機にさせるのは、犠牲を抑えるための最も有効な手段かもしれない。中国の上陸作戦の専門家はグローバル・タイムズに、「この水陸両用ドローン船(車両)は、侵攻作戦に適している」と語る。

島や沿岸への上陸作戦では、艦艇からの準備砲撃と航空攻撃に続いてAAV7のような水陸両用車両を用いて兵員を上陸させる。この部分を無人車両の「群れ」に置き換え、無人攻撃で残敵を掃討、人員をそれに続いて上陸させれば、人的な犠牲は最小限で済むという発想だと、同専門家は指摘する。「マリン・リザード」はそうした新時代の上陸作戦を想定して開発され、最終的には、無人航空機と無人船舶と連携した立体的な運用も想定していると見られる。

◆米誌は「眉唾もののできすぎた話」の可能性も指摘

中国側が、「マリン・リザード」の配備は上陸作戦・離島防衛の「ロボット革命」の第一歩だと胸を張るのに対し、米防衛誌ナショナル・インタレストは、「眉唾ものの出来すぎた話」である可能性もあると、慎重だ。同誌は、主張されている性能をフルに発揮できれば、革新的な兵器であることは認めつつ、いくつか疑問点も挙げている。

その一つは、従来の水陸両用車両は純粋な船に比べて洋上での安定性が低く、荒れた海で沈没した事例が過去に多くある点だ。確かに、「マリン・リザード」の外観はAAV7などの従来の水陸両用車両と大きく変わっているようには見えず、この点が克服されているかは疑問だ。また、装甲の厚さや各種センサーの性能も不明で、ここが不十分だと決定的な弱点となる可能性が高い。また、普段はスイッチをオフにして保管する形となるが、有事の際に素早く起動・運用するために専用の人員を24時間体制で配置するのか、そこをAIに頼るとすれば暴走の危険はないのか、といった疑問点も同誌は挙げている。

いずれにしても、米海兵隊や自衛隊水陸機動団の直接のライバルが、無人化で先んじたのは紛れもない事実だ。それを単にSFじみた夢物語だと軽く見ない方が良さそうだ。


との事です。

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