みなさんこんにちは。
さっちゅです。
ホルチンは暑い夏が終わり、朝晩は涼しくなってきました。みんな風邪をひかないようにがんばってますよ。
しばらくたーろんさんの異国冒険記がつづいたので、忘れていた方もいらっしゃったのでは?
(たーろんの日本見聞録、ね)
少し前の連載から時間が経ってしましたが、ホルチンの現場では、カラガナの播種試験はずっと続いていたんですよ。播種後の発芽の様子を3日に1回ずつ継続して観察していました。
今回はその結果報告をお伝えします。
暑い最中ですが、今年もコロナの影響で緑化隊が来ないので、現場業務に集中できましたから、それはそれでよかったのかと思います。
カラガナ、こんな感じでぱやぱや(たーろん語)と芽が出てます。
デジカメと比較してみました。
調査からは、いくつかの傾向がわかってきました。
まず、播種地点を海抜の高中低と3箇所に分類しました。結果は、意外にも高地が一番発芽率が高かったのです。相対的に水分条件が良いはずの中間地・低地の方が高いと予想していたのですが、水分条件が良いということは、撒いたカラガナの種以外の雑草類の自然繁茂も活発になり土地全体の生態が豊かになったため、種を捕食するネズミなどの小動物も増え、食害が増加して発芽率が低下した。これが、みんなで話し合った推論でした。
また、種の撒き方もふた通り(溝を掘り種を埋めるor直播きで埋めない)試したのですが、この傾向は、従来の溝堀よりも、直播で顕著に見られました。それは、種が曝露しているため捕食動物に見つかりやすい、または掘らずに容易に食べられるからだ、ということで、食害の推論とも合致します。結果的には、中間地・低地の直播はほとんど種が残りませんでした。
また、播種の時期も予想を裏切るものでした。
現地慣行では、雨季を狙って6月中旬ごろから種を播きますが、この時期はまだ気温が低い日もあります。気温が低い日が続くと発芽まで日数がかかるため、その間に種が食べられるリスクが大きくなっているようです。6月12日に播いた1回目と、8月11日に播いた4回目では、発芽までの日数が10日以上も差が出ました。その間に種が乾燥したり食べられたりしてると推察されます。また、品種間の差はほとんどありませんでした。
これらの結果から、大面積で大量に種を播く場合の最良の発芽率が期待できる方法を考え出すのが次のステップです。でも、全体ミーティングの時に、べいぷさんから疑問が出されました。
「発芽率が高ければそれがベストなのだろうか?」
どういうことでしょう?
(つづく)
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