私には2才年上の姉と4才年下の弟がいます。
小さい頃の私は、
勝ち気で、負けず嫌いで、
小学校でも、中学校でも、
スポーツでも勉強でも、
常に1番でなければ気が済みませんでした。
その当時の頑張りたい私は無意識でしたが、
今思えば、
それは母の注目を引くためでした。
初めての子どもで、
お姫様のような扱いを受ける姉。
我が家の跡取りとして、
生きているだけで大切にされる弟。
そんな中で私を見てもらうためには、
良い成績をとる。
運動会で活躍する。
これらが、母に注目をしてもらうために、
小さな私が身につけた方法です。
母が褒めてくれると、
本当に嬉しかったし、
認めてもらえてると思ったし、
何より、
私の居場所があると感じていたのだと思います。
ある年の運動会、
かけっこで、
絶対に1番をとらなければいけないと思い、
全力で走りました。
すると、
私の足に引っかかったお友達が、
転んでしまったのです。
1番にならなければいけない私は、
転んでしまったお友達に構うことなく、
走り抜けて1位でゴール!
いつも通り褒めてもらえると思った私は、
キラキラおめめで母のもとへ行きました。
もちろん、ゴールで待っていた母は、
褒めるどころか、
どうして転んだお友達を助けてあげないの?
と言い、私に背を向けて
席へ戻って行ってしまいました。
その時私は、
母に分かってもらえないと感じ、
嫌われてしまったと感じ、
とてもとても悲しかった。
その悲しみは、大人になっても、
ずっと私の心の中に残り続けていました。
つづく