全部の私を | 水底の月

水底の月

恋の時は30年になりました 

いつもは遠い

その手を、気配を思い出すしかない

ひとりで、というほどその手を思うパワーはないけど

 

 

 

唇は、そっと突起を咥えた

舌の動きは滑らかで、溶けるような感触に身を任せていく

 

「ん・・・っ・・・」

 

 

私からこぼれる声に、雅治の舌が強弱を加えていく

 

 

 

するりと添う肌は、触れたかった肌で

もう、何をどうされても、気持ちいい

 

 

「ああ・・・」

 

 

 

 

手を添える

私の掌の中で、それは私が身をよじり身体を震わせる度に強さを増し、跳ね返るように硬く

 

やがてしっとりと、滴り、粘度を持って指先に絡みはじめる

 

 

ふうっ・・・・

 

ふいに洩れる雅治の吐息は

同時に、私にも羽で撫で上げるような快感を与え続ける

 

 

 

 

触れられているだけで、ほっとする

触っているだけで、安心する

 

 

 

いい

 

 

いつもより瞳を合わせ

いつもより、雅治の目を見つめた

 

それを受けるように、私を見つめる

その甘やかな光に酔う

 

どれだけ、その手に、その目に酔わせるのだろう

 

 

私は、やっぱりどうしても好きで

どうしても雅治じゃないと

 

そんな風に酔っていたら

 

 

 

乳房から下に伸びた手

私を確実に知っているその指はするりと私の中に入り

 

揺さぶるような刺激を与えはじめた

 

 

甘いふんわりとした乳房への刺激から、下へ

徐々に激しく動き始めると

同時に、私の甘い酔いが醒めてくる

 

 

感情の快楽から、肉体の快楽へ

身体は起きてくる

 

琵琶を掻き鳴らすように攻めてくる雅治に

のたうちながら、もう身体を預けるしかなく

 

 

「ああっ!・・・ダメ・・・」

 

 

「何が? どこがどうダメ?言って」

 

「・・・・嫌」

 

「言ってごらん、ほら」

 

 

 

雅治は

私が言葉で責められることが嫌いじゃないことには気づいてて

被せるような愛撫は、身体を急降下に変化させ

 

 

「ああっ・・・・イク・・・って・・もうああっ!」

 

「いいよ、見せて、イッて・・・」

 

 

 

終わらない

二度、三度

 

押し返す手の力が、もう入らなくなるまで

抵抗の足に力が入らなくなるまで

 

首を振り、肩で息をしながら倒れこむ私を

拾い集めるように、雅治は胸に抱え込む

 

息づかいが落ち着いても

そのまま、私が、動けるようになるまで

 

全部

全部の私を抱く

 

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

性的バイオリズムの相性、どうやら常にズレることがない

らしくて (笑)高すぎでしょ、相性。

 

 

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