水の契り⑩ | 水底の月

水底の月

恋の時は30年になりました 

雅治は、肩で息をしていた。

上気した額に、うっすらと汗がにじむ

 

 

「きて・・・・」

 

 

顎を反らし断末魔のようなかすれ声で願う私を覗き込むと、私を溶かし続けた手を止めた。

 

滴る液体は、大きく足を開いたその奥の秘所をてらてらとつたい落ちる。私は濡れた指先を再度、雅治の下半身に添え、数回刺激を与えながら誘導していく。

 

「んんっ・・ちょっと・・・ああっ・・」

 

ねっとりした液が、私の指先をつたって雅治の先端からの滴りに絡みつくと、横たわる私を抱え込むように手をついた雅治の肩が震えた

 

手を添え、あてがい

喉を鳴らすように咥えこもうとするそこへ、雅治は入ってきた。

 

 

水神が

湖面に沈み込むように奥へ、奥へ

 

 

下りてくる雅治の体重を受け止め

 

深く私に入ってくる雅治を、受け止めた

 

 


身体の中でうごめきながら最も深い場所に届くと、さらに掘り進めるかのように衝動を与えてくる

 

どちらともなく

揺らぎ、うなりあげるような声を上げた

 

 

 

私は雅治の首に手を回し、締めあげるようにめり込み、雅治の手は、私の背中に回り

 

これ以上の密着は無理だというように重なり合う

 

 

愛しているも

好きだよも、もういらない

 

 

ゆっくりと深く入り、入った感触を確かめ、絞め上げられて、徐々に雅治の腰の動きが早まっていく

 

密着した胸に、じわっと汗がにじむ

 

雅治の身体の下で、私は身体全てを覆い尽くす快感に耐える

 

身体が、細切れになる

どこが感じているのか、どうなっているのかわからなくなって、遠吠えのような声を発した

 

「い・・・・・イク・・・・・もぅ・・・」

 

 

身体を走る痙攣は、私がもう耐えられなくなった合図で

それに雅治の浅い呼吸が重なった

 

「いい・・・もう・・ダメ、ダメだ、sana・・・」

 

 

 

雅治の腰が空を切るように浮いた

身体から抜き去り、ほとばしらせる

 

私の傍らに一気に倒れこみ、

肩で息をしながら、余波の衝撃にまだ悶え続ける私を背後から抱きすくめる。痙攣は止まらない

 

 「いやあっ・・・」

 

腕のなかでまだのけ反る。放つ声に急かされる様に雅治の抱く力は強くなる

 

熱い

身体の中にまだ雅治がいるようで

 

 

 

はぁ・・・はぁ・・・という二つの浅い呼吸音

 

仄暗い部屋には、ただそれだけが響いた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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