太陰的世界観を語る時、月の盈虚は外せない。止むことのない月の満ち欠けは、眼前にあって、万物の消滅と生成の法則を圧縮してみせている。
太古の世界において、月こそは死と再誕生の本源だ。死は絶えることのない生成と消滅の一時の安息に他ならない。
舞踊は、こうした太陰的世界観の中で、生死を感得しようとする人々の想いから生まれた。
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先日、伊勢の月讀宮へ参拝した。
ふと、我が家にも月讀の神様を迎えようと思った。月讀宮に参拝の折、私の求める舞踊感と何かが交わったからだ。
日本の国の起源は、神話の世界に遡る。
そういう国は、あまりない。
史実は定かではなくても、起きた事や古の人々が感じた事が、長い年月をかけて神話になったのだろう。
月讀命に関しても、様々な記述があるけれど、普遍的なことは変わらない。
今も昔も、人類はただただ宇宙に抱かれて、朝が来て、夜が来て、季節が変わることで生かされてきた。
それらに対する感謝の気持ちが、様々な体をなして、神を創り上げるのだろう。
ひっそりと感じ入り、踊りを紡いでいく。
私は私の仕事をしよう。
バレエ・アーティスト 緑間 玲貴 沖縄公演
『トコイリヤ RYOKI to AI vol.6 』
[出 演]
緑間 玲貴 前田 奈美甫
上杉 真由 柳元 美香 平敷 勇也
[主 催]
一般社団法人 トコイリヤ・ソサエティー
[お問い合わせ]
098-866-3313(トコイリヤ公演事務局)