9月10日、国立代々木競技場・第一体育館であったHello! Project 25th ANNIVERSARY CONCERT「ALL FOR ONE & ONE FOR ALL!」ACT IIに行ってきました。


9月9日~10日の2日間にわたり3公演が開催されたハロプロ25周年記念コンサートの最後の公演です。

10日はOGが出演する公演が2本。昼公演のACTⅠが年代的には1998年から2000年代、モーニング娘。OGと太陽とシスコムーンがゲスト出演して開催されたのに対して、夜公演のACT IIは2010年代以降を中心に、モベキマスあたりから現在に続くハロプロを見せる公演。とりわけBerryz工房と℃-uteの回だったと思います。
私が見ていた場所は2階南スタンドのAという最も端の席で、メインステージからは距離があるものの視界は良好で、かえって見やすい場所でした。

オープニングはハロプロ25年の歴史をライブ映像で見せるVTRでした。これがとても良くて、この日のオープニングで見るとワクワク感がありましたが、繰り返して見ても楽しめそうなので、公式YouTubeチャンネルにアップして欲しいと思いました。
最初のブロックは、現役の各グループによるハロプロ楽曲カバーでした。
トッパーのハロプロ研修生ユニット 23がパフォーマンスしたのは、2006年リリースの「バラライカ」。リリース時点で生まれていたメンバーは7人中、2005年生まれの橋田歩果ちゃん1人だけというのも凄くて、ハロプロの歴史を感じさせます。続いて、OCHA NORMAによる「鳴り始めた恋のBell」(2007年)と、懐かしめ(自分は後追いで知った時代)のナンバーが続きました。
BEYOOOOONDSがパフォーマンスした「ブスにならない哲学」あたりからは、自分のファン歴と重なってきます。当時のメンバーが全員出演したMVや、グループを越えたメンバーの組み合わせで全国各地でイベントがあり、初めてリリースイベントに行ったことを思い出しながら見ていました。そこから、つばきファクトリーがやった真野恵里菜ちゃんの「元気者で行こう!」に続く流れで、ハロプロ・ファンになって間もないの頃を懐かしく思い出しました。モベキマスのよみうりランドのイベント(まだ関西在住で、見たのは中継でしたが…)も印象に残っています。
次のJuice=Juiceの「念には念」が最初の感動(エモ)ポイントでした。何しろ、こぶしファクトリーのメンバーだった井上玲音ちゃん本人がいるのですから。れいれいが歌った時、会場に歓声と悲鳴が湧きおこりました(女性ファンが増えたためか、コンサートの随所でホントに「キャーッ!」という悲鳴があがっていました)。
このブロック最後はアンジュルムが「ライバル」を、モーニング娘。'23が「Danceでバコーン!」をパフォーマンスし、ACT IIの主役がBerryz工房、℃-uteとその時代であることを感じさせました。普段のグループカラーと楽曲のイメージからすると逆に感じるところも、なかなか面白かったです。
特に注目したのは新メンバー。アンジュルムは後藤花ちゃんの歌割が結構あり、カッコよく歌う様子にアンジュルムの未来が見えました。ダンバコの2番でソロパートがあった娘。17期の2人。弓桁朱琴ちゃんは華のあるパフォーマンスで多くのファンを集めそう、井上春華ちゃんは独自の魅力で熱烈なファンを惹きつけそう…というのが今の印象です。

MCは須藤茉麻ちゃん、矢島舞美ちゃん、宮崎由加ちゃんの3人。「25周年の感謝と愛を届けていきたいと思います」と舞美ちゃん。「ACTⅠを見て、叫び声をあげていた」と言う茉麻ちゃんに「小学校の頃にモーニング娘。さんに憧れていた自分が引っ張り出される感覚」と舞美ちゃんが答え、「これからも、そんなキラキラしたみんなが登場してくるので、楽しんでいきましょう」と由加ちゃんがまとめました。

2番目のブロックは、まず、小片リサちゃんが登場して最新曲の「虹を超える」を披露しました。「ソロの曲もやるんだ…」と思っていると、続いてメジャーデビュー曲の「初恋サンライズ」を当時のつばきファクトリーのメンバーで披露(岸本ゆめのちゃんは欠席ですが)。小片ちゃんの「こんな気持ち…初めて」に歓声と悲鳴が上がりました。4月に卒業した浅倉樹々ちゃんと小片ちゃんの2人が並んで歌う姿は感動的で、小野瑞歩ちゃんと小野田紗栞ちゃんが涙している様子も見えました。そこから、リトキャメも合流しての「今夜だけ浮かれたかった」へと続き、コンサート前半からスペシャル感あふれるライブが展開されていきます。
パフォーマンスの後は、MCの3人が小片リサちゃん、浅倉樹々ちゃん、山岸理子ちゃん、福田真琳ちゃんの4人にインタビュー。「みなさんの声が凄かった」と小片ちゃん、「記念すべき25周年に携わらせていただき、みなさんに盛り上がっていただいてうれしかった」と樹々ちゃん。
このブロックは、卒業したメンバーと元いたグループとのコラボで、「本当は見られない」メンバーでの各グループのパフォーマンスを見ることができました。

続いて、Juice=Juiceのパート。最初に宮本佳林ちゃんが新曲の「バンビーナ・バンピーノ」を披露。そして、宮崎由加ちゃんも加わり、高木紗友希ちゃんのパートを段原ちゃんが、金沢朋子ちゃんのパートを井上玲音ちゃんが担当して5人のJuice=Juiceを再現した「ロマンスの途中」を見せました。そこに稲場愛香ちゃんと他のJuice=Juiceがメンバーも加わった「プラトニック・プラネット」は、アルバム「terzo」に収録されていたUltimate Juice Ver.を思わせる豪華なパフォーマンスでした。曲後半の佳林ちゃんの複雑なフェイクがさすが!
パフォーマンス中から植村あかりちゃんと宮崎由加ちゃんの絡みが最高で、MCでも舞美ちゃんが「植村ちゃんを見送る宮崎ちゃんの姿を見た時に、ちょっといいなと思った。植村ちゃんがちょっとつれないの」と言うと、あーりーが「ちょっとツンデレかましちゃいました」と答え、「矢島さんはすごく可愛らしく言ってくれたんですけど、植村に蹴りを入れられそうになりました」と指摘する由加ちゃん。この間、リーダーとして素敵なお姉さんぶりを見せているあーりーが、かつての最年少のあーりーに戻っている様子が見られたのも収穫でした。また、「ソロになって進化した自分を持ち帰って、Juice=Juiceと一緒にまたパフォーマンスできたことが、すごくうれしかったです」と佳林ちゃんが言うと、「佳林のソロの曲をJuiceでカバーしたい」とあーりーが答えたのも素敵でした。

続いてセンターステージに、竹内朱莉ちゃん、勝田里奈ちゃんが登場して観客を煽ります。たけちゃんを見ていると、やっぱり煽り上手はライブを支配するスキルだなと思います。相棒のりなぷーと2人で「最強」ぶりを見せつけたところに、アンジュルムの年上メンバーが加わって「私、ちょいとカワイイ裏番長」をパフォーマンス。現役メンバーのビジョンに映る表情がいつもにも増して楽しそうでした。そこに、他のアンジュルムメンバーも参加して「赤いイヤホン」を披露。現役もOGもみんなカッコいいパフォーマンスでした。
MCでも竹内・勝田の2人が楽屋でうるさいという話から、「あなたたち2人、私たちのこと、先輩だと思ってないでしょ?」と茉麻ちゃんに指摘され、2人での楽屋での最強ぶりも伝わってきました。卒業から4年が経つりなぷーですが、アンジュルムが大好きなので毎公演見に行っているという話でした。

プラチナ期あたりまでは昼公演でたっぷり見せたモーニング娘。のパートでは、佐藤優樹ちゃんが研修生ユニットの2人をバックにつけてソロ曲の「愛のサバイバー」をパフォーマンスしました。そこに16期までのメンバーが加わって「Help me!!」を、さらに17期も加わって「わがまま 気のまま 愛のジョーク」をそれぞれ披露しました。こうして一緒にパフォーマンスすると、歌でもダンスでもまーちゃんの圧倒的な存在感に目がいきます。とりわけ「わき愛J」の間奏の時にセンターステージで見せたダンスに、やっぱり天才的なパフォーマーだと思いました。そして、MCでもやっぱり、まーちゃんワールド全開でした。

舞美ちゃんから「圧倒的なパフォーマンスで見せてくれる2人」と紹介されて登場したのは夏焼雅ちゃんと鈴木愛理ちゃんで、選曲は「ホントのじぶん」。BuonolはACT IIでマストの出演だと思い、興味は嗣永桃子ちゃんのかわりを誰がつとめるのかということだったのですが、意表を衝いての音源使用でした。雅ちゃん、愛理ちゃんが歌うこともできた中でのこの選択。25周年のステージに出て来られないなら、たとえ音源でも本人の声を流そうと他のメンバーが考えるのは、ももちならでは、ハロプロの歴史の中での「嗣永桃子」という存在の独自性を感じました(雅ちゃんがLINEで怒られそうだと言っていた、等身大パネルを棒で繋いだ演出でも面白かったかもしれませんが…笑)
MCで宮崎由加ちゃんが「裏で後輩たちがモニターに齧りついていました。すごい数見てました」と報告したのも微笑ましく聞きました。ハロプロのこういう先輩・後輩関係も、ファンが愛している文化なんですよね。鈴木愛理ちゃんが石田亜佑美ちゃんと平井美葉ちゃんを従えて「DISTANCE」をカッコよく歌って踊り、まさに憧れの先輩像を体現して見せました。

ラストブロックの最初は、稲場愛香ちゃん、小関舞ちゃんが登場して「恋泥棒」をパフォーマンス。小関ちゃんの衣装も含め、25年の歴史の中にカントリー・ガールズがいたことを宣言するかのようなパフォーマンスが感動的でした。2人がOCHA NORMAと一緒にやった「愛おしくってごめんね 」を見ながら、アイドルらしくキラキラした可愛いこのグループを愛してやまなかった多くのハロプロ・ファンがいたことを思い出しました。

そして最後のベリキューのパート。
矢島舞美ちゃん、鈴木愛理ちゃんが登場し、1曲目は佐々木莉佳子ちゃん、植村あかりちゃん、秋山眞緒ちゃんと一緒に「夢幻クライマックス」を、2曲目は牧野真莉愛ちゃん、段原瑠々ちゃん、山岸理子ちゃんと一緒に「Midnight Temptation」を、それぞれ5人で℃-uteのパフォーマンスを再現しました。これはツアー帯同メンバーから選んだとのことで、帯同メンバーをteam℃-uteの一員として可愛がっていたことを思い起こさせます。小学生のキッズ時代から最年長グループまで、メンバーの成長をずっとファンに見せ続けてきたグループだけに、ファンそれぞれに見たい℃-ute像があるところ、この日は2曲という制約の中で、ハロプロの頂点にいた憧れの先輩グループの姿を見せることにしたのだと感じました。何はともあれ、「無幻」はカッコよかったし、後輩を従えてランウェイを歩くようにセンターステージに移動する姿は圧巻だったし、「MT」はメチャクチャ盛り上がりました。
℃-uteからバトンを受け取る形で、メインステージに須藤茉麻ちゃん、夏焼雅ちゃん、熊井友理奈ちゃんのBerryz工房3人が登場し、「あなたなしでは生きてゆけない」をパフォーマンスする姿もまたカッコよかった。今でも古くならない楽曲です。続く「スッペシャル ジェネレーション」は河西結心ちゃん、八木栞ちゃん、福田真琳ちゃん、豫風瑠乃ちゃんのリトキャメ4人を加えた7人でパフォーマンス。つばきはBerryz工房からファクトリーの精神を引き継いだグループ、それを思い出させる演出でした。
そして、Berryz工房×℃-uteパートの最後は納得の「超HAPPY SONG」でした。Berryz工房が歌う「Because happiness」と℃-uteが歌う「幸せの途中」を同時に流すと新たな楽曲になるというつんくマジックが話題になった曲。メインステージと張り出しステージに分かれて歌っていた2グループがそれぞれセンターステージに移動し、間奏で一緒になるという演出も素敵でした。ベリキューの5人に加えてBEYOOOOONDSが参加し、超HAPPYなパフォーマンスに彩りを添えました。
最後のMCでは、この日がちょうど9月10日ということで、やじすずの「9月10日は~?」の問いかけに観客が「℃-uteの日!!」と答えました。キュートの日当日に、初めてハロープロジェクト・キッズのお披露目をした国立代々木競技場・第一体育館の現場でお祝いできたので、℃-uteファンとしては大満足。
そして、フィナーレは出演者全員が再度ステージに登場し、「ALL FOR ONE & ONE FOR ALL!」で締めくくり。25年の歴史の中で、卒業したメンバーや解散したグループのことも鮮やかに思い出しながら、今に繋がるハロプロのすべてを映し出して見せたコンサートでした。

SNSを見ているとファンやメンバーだけではなく、スタッフや関係者も発信していましたし、その後、数日間に渡って現役メンバーが先輩と一緒に撮った写真をあげて、楽しそうなブログを書いているのも良いなと思いました。ファンもスタッフも出演者も、みんなでハロプロ愛を確かめ合う機会だったと思います。



セットリスト
オープニングVTR (25周年ライブ映像ダイジェスト)
01.バラライカ(月島きらり starring 久住小春)/ハロプロ研修生ユニット 23
02.鳴り始めたのBELL(音楽ガッタス)/OCHA NORMA
03.ブスにならない哲学(ハロー!プロジェクトモベキマス)/BEYOOOOONDS 
04.元気者で行こう!(真野恵里菜)/つばきファクトリー
05.念には念(こぶしファクトリー)/Juice=Juice
06.ライバル(Berryz工房)/アンジュルム
07.Danceでバコーン!(℃-ute)/モーニング娘。'23
MC(須藤、矢島、宮崎)
08.虹を超える/小片リサ
09.初恋サンライズ(つばきファクトリー)/小片、浅倉、山岸、新沼、谷本、小野、小野田、秋山
10.今夜だけ浮かれたかった(つばきファクトリー)/小片、浅倉、つばきファクトリー
MC(矢島、須藤、宮崎、小片、浅倉、山岸、福田)
11.バンビーナ・バンピーノ/宮本佳林
12.ロマンスの途中(Juice=Juice)/宮崎、宮本、植村、段原、井上
13.プラトニック・プラネット(Juice=Juice)/宮崎、宮本、稲場、Juice=Juice
MC(須藤、矢島、宮崎、宮本、稲場、植村)
14.私、ちょいとカワイイ裏番長(スマイレージ) /竹内、勝田、上國料、川村、佐々木、伊勢
15.赤いイヤホン(アンジュルム)/竹内、勝田、アンジュルム
MC(矢島、宮崎、竹内、勝田)
16.愛のサバイバー/佐藤、BD:橋田、植村葉
17.Help me!! (updated) (モーニング娘。)/佐藤、諸久村、生田、石田、小田、野中、牧野、羽賀、横山、北川、山崎、櫻井
18.わがまま 気のまま 愛のジョーク(モーニング娘。2013)/ 佐藤、モーニング娘。 '23
MC(須藤、矢島、宮崎、佐藤)
19.ホントのじぶん(Buonol)/夏焼、鈴木
20.DISTANCE/鈴木、BD:石田、平井
MC(宮崎、夏焼、鈴木)
21.恋泥棒(カントリー・ガールズ)/稲場、小関
22.愛おしくってごめんね(カントリー・ガールズ)/稲場、小関、 OCHA NORMA
23.夢幻クライマックス(℃-ute)/矢島、鈴木、佐々木、植村、秋山
24.Midnight Temptation(℃-ute)/矢島、鈴木、牧野、段原、山岸
25.あなたなしでは生きてゆけない(Berryz工房)/須藤、夏焼、熊井
26.スッペシャル ジェネレーション(Berryz工房)/須藤、夏焼、熊井、河西、八木、福田、豫風
27.超HAPPY SONG(Berryz工房×℃-ute)/須藤、夏焼、熊井、矢島、鈴木、BEYOOOOONDS
MC(宮崎、須藤、夏焼、熊井、矢島、鈴木)
28.ALL FOR ONE & ONE FOR ALL!(H.P オールスターズ)/全員

エンディング

 

「ブスにならない哲学」

「赤いイヤホン」



【出演】
須藤茉麻、夏焼雅、熊井友理奈、矢島舞美、鈴木愛理、佐藤優樹、竹内朱莉、勝田里奈、宮崎由加、宮本佳林、稲場愛香、小片リサ、浅倉樹々、小関舞
モーニング娘。 '23 …譜久村聖、生田衣梨奈、石田亜佑美、小田さくら、野中美希、牧野真莉愛、羽賀朱音、横山玲奈、北川莉央、山崎愛生、櫻井梨央、井上春華、弓桁朱琴
アンジュルム …上國料萌衣、川村文乃、佐々木莉佳子、伊勢鈴蘭、橋迫鈴、川名凜、為永幸音、松本わかな、平山遊季、下井谷幸穂、後藤花
Juice=Juice …植村あかり、段原瑠々、井上玲音、工藤由愛、松永里愛、有澤一華、入江里咲、石山咲良、遠藤彩加里、川嶋美楓
つばきファクトリー …山岸理子、新沼希空、谷本安美、小野瑞歩、小野田紗栞、秋山眞緒、河西結心、八木栞、福田真琳、豫風瑠乃
BEYOOOOONDS …一岡伶奈、島倉りか、西田汐里、江口紗耶、高瀬くるみ、前田こころ、山﨑夢羽、岡村美波、清野桃々姫、平井美葉、小林萌花、里吉うたの
OCHA NORMA …斉藤円香、広本瑠璃、石栗奏美、米村姫良々、窪田七海、田代すみれ、中山夏月姫、西崎美空、北原もも、筒井澪心
ハロプロ研修生ユニット 23 …松原ユリヤ、小野田華凜、橋田歩果、村越彩菜、植村葉純、吉田姫杷、上村麗菜
ハロプロ研修生 …河野空愛、 牧野永愛、林仁愛
欠席:岡村ほまれ、江端妃咲、岸本ゆめの