8月13日、千葉市蘇我スポーツ公園であった「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2023」に行ってきました。最後のレポは、この日のヘッドライナー・YOASOBIとその他についてです。


今年のロッキンジャパンは8月5日・6日、11日~13日の5日間の日程で開催されました。

ロッキング・オン主催のフェスは春のJAPAN JAMから声出し解禁になっていますが、夏のロッキンも声出しが解禁になり、コロナによる制約が基本的になくなりました。やはりフェスの楽しさが全然違います。
今回のロッキンは、ハロプロ関係の出演が最終日の13日に集中していたので、13日に参加してきました。直前まで台風の接近が危惧されていましたが、台風は免れ、途中何度か雨が降ったものの、無事に開催されました。

ハロプロ関係のレポは、アンジュルム、モーニング娘。’23、鈴木愛理、Juice=Juiceとそれぞれ分けて書きましたので、良かったら読んでみてください。

 

 

 

 


アンジュルムとモーニング娘。’23は優先エリアが取れなかったので、入場直後からGRASS STAGEで場所を確保して待機しました。
オープニングの渋谷社長の挨拶は、終演後の客出しも兼ねてやっているDJ和のグッズがSold Outになったことについて「新しいフェス文化が育ちつつあるのではないか」と思ってうれしいという話、そして、来年のロッキンを蘇我と常陸太田の2か所で10日間開催することについて。来年の開催地については、発表を待たずにNHKが放送したことへの悔しさを大観衆の前で吐露する渋谷さんの姿に、尖った若い評論家だった頃の姿を思い出し、彼のラジオのリスナーだった当時のロック小僧の中学生としては懐かしく感じました。



午後3時頃に大雨が来て、雷の予報が出たらしく、参加者はすべて会場内にあるフクダ電子アリーナへと誘導されました。Jリーグ ジェフユナイテッド市原・千葉のホームスタジアムで、屋根もあるスタジアムです。いつも休憩や待ち合わせにありがたく使ってますが、こうした時の避難場所になるというのも、この会場のメリットではないかと思いました。
この後、会場の外に出て少し休憩し、Juice=Juiceのステージの前に戻ってきました。ハロプロ関係の出演がこれだけあって、1日に集中しているのはハロプロファンの参加者としてはうれしいところですが、その他のアーティストを見に行く機会は作りにくくなる感じです。



最後に見たのは、LOTUS STAGEのトリのYOASOBI。「アイドル」が大ヒットしたこともあり、楽しみにしていたステージでした。
開始時間を待つ間も、「YOASOBI」のロゴがステージ上のビジョンに繰り返し表示され、期待感を高めていきます。そして、アーティスト紹介のジングル、オープニングからレーザーを使った華やかな照明がメインステージにヘッドライナーを招き入れました。
ikuraさんが「YOASOBI、始めます!」と述べ、1曲目の「祝福」が始まりました。この後の曲もそうですが、ちゃんと聞いたことがなくても、サビになると「ああこれか!」と納得する。ステージ上でのパフォーマンスがひときわ輝いて見える。「今、売れている旬のミュージシャンって、こういういうことなんだな」と思いました。
「ロッキン最終日、最後まで私たちと一緒に駆け抜けていこうね」と声をかけ、クラップやジャンプを促しながら、2曲目は大ヒットナンバーの「夜に駆ける」。音源で聞いていた時よりも、ライブで聞くとシンセドラムやベースの音が立っていて、さらにカッコいい。
「三原色」への繋ぎで「ロッキン最終日!タオルを全力でリズムにあわせて振り回せ!いくぜロッキン!」とAyaseさんが煽ります。ボカロPという勝手なイメージでクールに演奏する人なのかと思いきや「こんなアツい感じなんだ」と認識し、これは良いなと思いました。
YOASOBIのライブを見るのは初めて、まとめてしっかり曲を聴いたのもほぼ初めてでしたが、今を感じさせる新しい音作りがされている一方、叙情的なメロディが親しみやすく、日本人の心に寄り添ってくる感じがします。私もすっかりファンになりましたし、世代を超えて好きになれると思いました。
3曲を終えたところで「改めてましてYOASOBIです。よろしくお願いします」と挨拶し、MCを挟みます。
「Ayaseさん、ロッキン帰ってきましたね」とikuraさん。昨年のロッキンが、YOASOBIが初めて出演した夏フェスだったとのこと。「夏フェスは馬鹿になっちゃった方が勝ちだと思うけど。俺たちも馬鹿になる自信満々です。よろしく!」と観客に呼びかけるAyaseさん。ikuraさんが「去年は声出しができなかったけど、今年のロッキンはバンバン歌って、バンバン声出して踊っていこうと思います。みんな、準備はいいですか? いけるかロッキン!」と煽って「セブンティーン」「ミスター」をパフォーマンスしました。
続く「たぶん」では、ikuraさんが「スマホのライトを使って、さらにこの会場を一体にしていけたらなと思っています」と呼びかけました。しっとりした歌声に合わせて、揺れるスマホライトの海がビジョンに映し出されました。「最高の景色をありがとう。みんなの中にも刻んでね」とikuraさん。
「ハルジオン」に続いて、「さあ、雨があがって、ここは大空です。みなさん一人ひとりの羽で空を羽ばたいていきましょう」と曲振りをした「ツバメ」。プロジェクションマッピングも効果的で、歌詞が心に響く良い曲でした。ikuraさんの声はとてもキュート、ボカロが歌うようなたぶん普通は歌えないメロディを正確に、しかも温かみを感じる柔らかな声で歌い上げます。音楽の魔法で、ボカロが血の通った人間になったような…そんなイメージを思い浮かべました。
スリリングなイントロが印象的に展開され「さあ、ロッキン、まだまだ盛り上がれるか!」とikuraさんが煽って、テレビアニメ『BEASTARS』の第2期オープニングテーマになった「怪物」へ。ステージ上では火を使った演出も見られて、ライブ後半を盛り上げます。
「群青」では「知らず知らず隠してた 本当の声を響かせてよ…」と観客と一緒に歌い、文字どおり会場が一体になりました。続いて「次が最後の曲です。最後まで全員で駆け抜けていきましょう!」と呼びかけて「アドベンチャー」をパフォーマンス。「最高でした、本当にありがとう。最後はみんなでジャンプしよう!」の声でジャンプして本編が終了しました。
間を置かず、アンコールが起こります。多くの人がここで聞きたいと思っている曲がもう一曲、残っています。
予感をはらんだ重厚なサウンドとともにYOASOBIがステージに戻ってきました。「アンコールありがとう!」のikuraさんの声とともに、ステージ上で特効の仕掛け花火が踊り、「アイドル」が始まりました。
クラップとともに迫力あるコールが湧きおこり、会場のあちこちでペンライトが振られるのが見えました。私と同様、この曲を聞きたかったハロプロファンも会場にはかなりいたのではと想像します。最後にステージ上のビジョンに、アニメの星野アイと「アイドル」のタイトルが表示され、YOASOBIのステージが終了しました。

【YOASOBI セットリスト】
01.祝福
02.夜に駆ける
03.三原色
MC
04.セブンティーン
05.ミスター
MC
06.たぶん
07.ハルジオン
08.ツバメ
09.怪物
10.群青
11.アドベンチャー

ENC
01.アイドル

 

 

 

 

GRASS STAGEを通って規制退場しながら、DJ和のパフォーマンスと祭りの名残を惜しむ観客の盛り上がりを見つつ、会場を後にしました。楽しい一日でした。