東京審査会始末。 | ryojin1002のブログ

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  21日に東京での八段審査会に出向きました。

結果は二次で撃沈・・・。

一次審査は自分なりにも良い出来で「これなら合格だろう」と思っていました。

ほとんどの知人が「間違いない」と太鼓判を押してくれてはいたものの中には辛口の批評をする人もいて、ここは自分の感覚を信じるしかないと思っていましたが「えーーっ!」と思うことが起こるのがこの八段審査の厳しさで、僕としても一抹の不安があったのは事実です。

ただ、これでダメだったら混乱してしまいそうでした。で、まぁ結果は合格でしたが・・・。

  僕の審査会場は午前中15組(4人1組)60人の内4人が合格しました。相変わらず厳しいですがここはなんとかクリアーし、いよいよ本番二次審査を待つわけです。11時頃には結果が判っていた僕にとってここから夕方までが長いのですよ。

僕は自分なりに集中力を切らさず静かにいましたが、普通に弁当も食べ適当に暇つぶしもしていました。

よく、「一次を突破したら誰とも話すな、一人で静かに徹底的に集中しろ!」などと云われるのですが、僕の性格上そんなことはどうでもよくて、それよりも「しっかりと切り替えが肝心」と思っていますから・・・と云うことで二次の開始まで5時間ほどとにかく自分なりに待ちました。

  京都の稽古会でよく手合わせお願いする奈良の松山さんも同じ審査場で合格していました。でも彼はほとんど僕にを見向きもしてくれません(苦笑)顔を合わせたらニャッとするだけで・・厳しいですね。相当意識していましたし集中もしていたみたいです。

僕は僕で、まず彼とは同い年であり生まれ月も近いことと云う以外にも何か因縁めいたものを感じていて、絶対二次で彼と立ち合うことになるだろうと確信していました。

  集中する中、瞑想しながら「あいつの面か俺の胴か、ここが勝負やな」とそればっかり考えていました、と同事に「今度は必ず八段ものにしたるわい」という強い思いが湧いてきていましたね。(瞑想は本来何も考えないということなのですが・・・邪念わきました・・) 

二次審査の時の日本武道館の雰囲気は一種独特なものがあります。静まりかえった会場全体にピリピリしたものが漂っています。

で、呼び出し。案の定、彼と同じ組で隣に座ることになりました。勿論お互い見向きもしません。

ただ、予想通りの展開でメチャ気合いが入りましたね。

  一人目は鋭い動きの比較的小柄な方でしたが、聞くところによると何度も一次合格しているらしく中々簡単にはいきません、が、僕はとにかく二人目の松山さんとの立合に集中してしまっていたので、まぁそこそここなせたから良いかなぁなどと云う、今考えれば相当甘い考えでで終えました。(しっかりと打ち切っていなければ評価されません、そんな甘いものではないのですよ・・・これも要因。松山氏をしっかり打てれば必ず評価されるはずだという気持ちが強かったですね)

  松山さんは大柄で何度も一次を受かっている元自衛隊の猛者です。(知らない人は彼の真剣な顔は相当怖いと思いますよ^^^)

そして立合・・・。お互いしっかりと攻め合って「ここぞっ!」と云うその刹那、彼は得意の面にきませんでした。咄嗟に攻めあぐねていると感じた僕は満を辞して逆に自ら面に打ち込みました。

「バクっ!」というまさしく強烈そのものの衝撃が小手に走りました・・打たれてしまいました(ガクッ・・・です)

  瞬間心が折れそうになりました。が、折れませんでした。(僕は自分で云うのもなんですが「私諦めないんで・・・」と云うことで、要は図々しいのですよ)

  その後はしっかりと盛り返すつもりで僅かな時間せめぎ合いました。 

僕はその立合を終えた後、彼の二人目の立合を見ていましたがかなり上手くこなしているように見えました。僕はそれを見て彼の八段合格を確信しましたね。

彼自身もも「今までの二次審査の中では一番手応えを感じています」と言っていました。正直「あの小手かよ」と思いましたけどね。僕は最後の発表を見て彼とお祝いの握手をしてから帰ろうと思って一緒に発表を待っていました。

いよいよ発表の合格者番号を載せた紙が・・・うーーんありません・・・。

第一審査会場36人のうち3人、その中に彼の番号も、むろん奇跡は起こらず僕の番号もありませんでした。

  僕は別れ際「めげんなよ」と声を掛けてあげるのが精一杯でした。好漢松山氏は、それに応えて「またよろしくお願いします」って云ってくれました。できてるなぁ・・・。

  僕は僕で心の底では「相手を通らせてしまうという屈辱だけは避けられたなぁ」という安堵の気持ちもよぎりましたね。

とまぁ、こんな始末でした。

  日本武道館を出た頃は外はすっかり暗くなっていました。尾鷲に帰り着く為の東京最終が17時50分ですから・・・30分程しか時間がありません。

  まぁ、この時間までここに残れた、という自負の気持ちを頼りに小雨の中、東京駅までのタクシーを拾う為、九段下の交差点までダッシュしました。

興奮していたのか全然疲れありません。間に合いました。

汗びっしょり・・・。アドレナリン出まくり・・。