数年前に榎本さんに誘われて一度その集まりに参加したことがあります。
彼がまだ元気な頃ですから6年少し前のことです。
いわゆる読書好きな人達が集まって、テーマにした本を読み、それについて語り合うというもので、さほど深刻でもなくさりげなく淡い集まりで好感が持てました。
その時は彼が僕の書いたブログの記事をコピーして皆さんに読んでもらい色々話が弾んだのを覚えています。
村上春樹の短編の中にある「ハナレイべィ」という作品について僕がその感想を書いたものです。
彼に気に入ってもらえたのは嬉しかったですね。
今回は先日たまたまその会のメンバーの女性と出会い、久振りということでひとしきり榎本さんが亡くなったことなどを話し「オカダさんぜひ一度遊びに来てください」とお誘いいただき実現しました。
毎月第3火曜日の午後、市の公民館で開催されているということで先日、本当に久し振りというより初めてといった方がよいと思いますがいそいそとお邪魔したという訳です。
この日のテーマは中上健次の「千年の愉楽」でした。
驚きました。
僕の前にこの本を差し出してくれたお仲間の吉沢さんは榎本さんと同い年の知り合いで僕のことも覚えてくれていて歓迎してくれました。
嬉しかったですね。
それよりその本が僕の前に置かれた時とても言いようのない「縁」を感じましてね。
なぜならこの「千年の愉楽」は榎本さんが生前最も好きだった本だったからです。
名実ともに読書家の彼が誰彼憚ることなくそういっていましたからね。
酒を飲みながら何度もこの本について語り合ったことを昨日のことのように思い出しました。
僕にとってもとても思い入れの大きい本です。
何だか彼にここに導かれたような気がしてね。
一瞬「ウっと」きましたよ。
久しく人とあまり話していなかった僕にとって彼が「オカダさん、あんたももっと表に出て人と話したら・・」と云われているようで、あの頃の懐かしさがこみあげてきてとても感慨深かったです。
楽しみが増えました、そろそろ誰かとちゃんと真面目に話合いたいと思っていた矢先でしたから。
ということで、お陰様でとても楽しい時間を過ごさせてもらいました。
次回のテーマは河崎秋子という女流の直木賞を獲った「ともぐい」という作品らしいです。
たまたま読んでいたのですが、またサーっと読み直してみようかなと思っています。
終わります。
ほんとこのブログ、僕だけの世界みたいでちょっと気恥ずかしくなっています。
ということで「よもやまはなし」の集まりはとても楽しかったし、久振りに刺激になりました。