サザンが無観客ライブの有料配信をやって推定視聴者が50万人だそうだ。

なんばグランド花月をはじめとする吉本の劇場も再開した。よかった。

今から20年以上前、笑福亭仁鶴師匠にテレビについて尋ねたことがある。

テレビに出るのは芸人に取ってどうなんですか?と。

全盛期には数多くのテレビ番組に出演しておられたが、その頃は劇場がメインで、NHKの「生活笑百科」やYTVの「大阪ほんわかテレビ」しか出ておられなかった。

なので、もしかしたらテレビに対して批判的な意見をお持ちかと思ったのだが、「テレビというもんは出てる人間の全部を写し出す。テレビで見て、こいつは何者やろ?こいつには何かある、こいつをいっぺん生で見てみたい、そう思った人が劇場に足を運んでくれはるのや。だから、そう思わすもんがないとあかん。そやないと劇場には来てくれはらへん。テレビも大事なんや」

なるほど、深い言葉だった。

言わば、テレビはショールームみたいなものか。

テレビで見ればそれで十分だと思われる芸人は劇場に客を呼ばない。

わざわざお金を払って見に行く必要がないし、見に行きたいとも思わないからだ。

歌手や役者も一緒だろう

生で見てみたいと思わせるものを持っているかどうかがタレントの値打ちだ。ワイドショー芸人やひな壇芸人で満足していては早晩テレビから捨てられる。

芸人はライブが一番であり、ライブが基本だ。

 

この間、千鳥大吾と笑い飯哲夫と飲んだときに漫才についていろいろしゃべったのだが、評価する漫才師について3人の意見が見事に一致した。

ふたりとも忙しいが、舞台に対する取り組みが今も半端じゃなくてうれしかった。