魔王の娘

魔王の娘

タイトルと中身はあんまり関係ないかも。

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さて、数日後と書きましたが翌日に書いてみました。

書かないと間が空いてしまうのが私の悪い癖なので、書ける時に書いておかねばという訳です。

 

ただ、6位以下は割とすんなり決められたのですが、5位以上は接戦と言うか甲乙つけがたいものがありました。

ただ売れただけ、観に行った回数だけで決めるなら鬼滅の刃になるんですけど、今のご時世何が売れるか判らないというより、バズったもの勝ちという側面もあるので、そういう余計なフィルターは極力排除しました。

 

ということで、まずは5位から。

 
 
5位 劇場版 SHIROBAKO
 
昨年初めに上映されたものの、コロナで途中中断したのが本作。
TV版同様安定した作りだけに不運だった作品でした。
秋口に再開する館もありましたがそれも一部で、さらにコロナの非常事態宣言再開直後とあって客足も伸びなかったので、随分と興行成績に影響もしたんじゃないかなと思います。
 

で、実際中身はというと、TV版同様に水島努監督にシリーズ構成横手美智子 さんという布陣でとてもまとまってました。

 

冒頭の触りだけ書くと、TV版のラストから5年後の武蔵野アニメーションというところからスタートします。

あの大円満の終わりから、さぞや順調に会社もキャラも成長しているだろうなという思いきや、元請けすら出来ない下請け会社に降格して、社長も交代しているという、ある意味TV版序盤よりも悪い状態から始まります。

と言う感じで、どうしてそうなったの?という疑問が未見の人は思うでしょうが、理由についてはこれ以上はネタバレになりますし、ご自身の目で確かめていただければ。

 

ただ、会社はどうあれアニメ業界で生き残って色んなものに揉まれているキャラたちは良くも悪くも変化があって、成長したりそうでなかったりと様々な人間模様も見所の一つになっています。

大人になった平岡、相変わらずの矢野さん、やさぐれ遠藤さんなどなど。まだまだ登場人物の数だけ人生があるので、そこも楽しみにしてほしいですね。

 

ちなみに、前々からミュージカルをやりたいという監督の言葉通り本編に出てきますが、これは賛否両論なようですね。

でも、私は作品性を壊してもいないしリズミカルでノリも良かったし気に入ってはいますね。

おいちゃんのスキップで、とりあえず~とりあえず~とりあえず~♪

 

……てことで、これを読んでくれている人の何割かはご時世のお陰で観てない人もいるかと思いますが、TV版同様のクオリティなので今からでも鑑賞をお勧めします。

終わりとしては続編もあるかもしれないという締めくくりになっているので、出来れば3作目期待ですね。

 

 

4位 劇場版 荒野のコトブキ飛行隊 完全版

 

4位も水島監督が手掛けたコトブキ飛行隊完全版です。

実は、TV版は録画失敗して見れてなかったのでいきなり劇場版から入りましたが、それでも十分理解は出来たし楽しめました。

ただ、Dアニメその他とか、何でどこもコトブキ飛行隊TV版無いんでしょうかね。

 

この作品は、通常版とMX4D版を見たのですが、やはり飛行機的には後者が楽しかったです。

アクロバットの連続なので揺れる揺れる。

なので、面白いけど車や飛行機酔いする人には4DXお勧めしないです。

 

まあ、余裕出来たらTV版のBDでも買いましょうかね。

ともかく、これは初見でも楽しめるのでお勧めです。

 

 

3位 劇場版 Fate/stay night Heaven's Feel Ⅲ

 

Heaven's Feel三部作の最終章に当たる本作は、もちろん今までのFateシリーズを見ていないと理解できないのでハードル高いですが、それでもさすがにラストに来てufotableも気合入れてきたなという印象受けました。

ただ、原作のゲームが出てから15年が経っているので、あれ?こんなだったっけ?という部分もあって、復習的な感もありましたね。さすがに、それだけ年数経ってると忘れる忘れる。

 

この最後の三作目で大体の表事情は明かされて、ゲームやった人は大体補完されます。

ゲーム未プレイの人には疑問や謎が残って、やっぱり総プレイ時間が100時間の作品をアニメだけで表現しきるのは難しいかなとは思いました。

原作をプレイした人だけでも、凛の魔術師としての能力がどれだけ高いかとか、桜の属性が何なのかというのはWIKIなどで調べないと解らないので、この作品はマニアック向けの感もあります。

 

見せ場としては終盤の戦闘シーンですが、これを見るために何度も映画館に足を運び、昨年に限れば2番目に多く見た映画になりました。

という訳なのですが、まだ未見の人は原作からプレイをお勧めします。

プレイ時間は最速で60時間と言われてますが、私はゆっくりやったので100時間以上かかりました。

それだけ、情報が膨大と言うか、テキスト量が多いということですね。

 

もう少し付け加えると、最後主人公の士郎がどうなったというのも原作を見ないとはっきり判りません。

ついでに言うと、那須きのこ著の空の境界を読めば……ああ、あの人がああしてこうなったのかというのが判ります。

 

きのこ作品は、ほんの一部を除いて全て世界観が繋がっているので、完全理解するには関連作を読まないといけません。

そういう前提もあったり難解さもあるので、3位という位置づけにしました。

個人的には、やっぱりその一作やシリーズをもって全て完結しないと不完全だと思いますし。

そういう作品が近年特に増えてきた中で、本作は代表例とも言えますね。

 

色々書きましたが、濃密な名作には違いないので結果的には高い評価となりました。

 

 

2位 劇場版 鬼滅の刃 無限列車編

 

2位は知らない人はいないでしょう、興行収入一位の座に登りつめた鬼滅の刃です。

当初は、どれくらいの数かは判らないですが、TVシリーズでしないで続きを劇場版でということに批判的な意見もありましたが、結果的には成功と言う形に収まりました。

 

鬼滅の刃については、後日また論評したいと思いますが、この作品の躍進もFate同様にufotableの力が大きかったなと思います。

勿論、原作の面白さあってのことですが、空の境界やFateシリーズから始まってここ10年で地道に成長して、社内でほぼ全ての部門をカバーできる体制と丁寧で妥協のない取り組む姿勢がそのまま作品に現れたのかなと感じました。

 

原作ではほぼ1巻分の尺で、通常の作りだと2時間は長すぎるんですが、漫画では描ききれない合間を補完して、いかに上手に嘘をつくか、オリジナル部分を挿入していくかなどが必要になってくるんですよね。

 

そうすると、本来どこかしらで原作と対比して、ここが違うとか、ここをこうすれば良かったというのが出てきがちだけど、それがほぼ無いというのも緻密な計算の元に作られている証左となっています。

おそらくですが、ufotable以外だと、ごく一部の制作会社でしか、ここまで爆発的なヒットは無かったのではないかなとも思いますね。

 

あとは、集英社やスポンサーが本腰入れて潤沢な予算をかけたというのも要因の一つに挙げられます。

そのため、実力派声優陣で望めたり、制作費に費やすことができたので、初めから興行300憶は狙っていなくても、ある程度の見込みはあったのでしょう。

 

見せ場として判り易いのは、煉󠄁獄杏寿郎と猗窩座との戦い。

これも、原作で描写されていない部分をオリジナルでカバーし、違和感なく描き切ってるのはやはり圧巻でした。

加えて、やはり石田彰さんと日野聡さんの白熱した演技も相まって、屈指の名バトルシーンになってます。

 

と、その他諸々書きたいことはありますが、それはまた後日にいたします。

気になる点についても併せて。

 

 

1位 ヴァイオレット・エヴァーガーデン

 

あくまで個人的順位なので、興行成績関係なく本作が私的には1位となります。

 

中には、鬼滅の刃より売れてないじゃないかという意見もあるかもしれないですが、それは知名度と配給会社が異なっていますし、そもそも土俵が異なっているので仕方ありません。

 

ラノベなどの活字媒体は、漫画に比べるとどうしても一桁以上売り上げが下回ってしまいますし、京アニ自体が東宝でなく松竹を配給会社に選び続けているので、最初からメガヒットは狙ってないんですよね。

 

話しを本題に戻しますが、この作品は京アニ独自のの京都アニメーション大賞の唯一の大賞受賞作です。

 

京アニは審査が厳しいので、アニメ化した、中二病でも恋がしたい!、境界の彼方、ハイ☆スピード!でさえ奨励賞止まりなので初めからアニメ化してヒットさせる気満々だった作品になります。

 

ちなみに、脚本は安定の吉田玲子さんで、この人どれだけヒット作に関われば気が済むんだって感じですね。

監督は石立太一さんで、涼宮ハルヒの憂鬱、クラナド、境界の彼方などにも関わっている京アニ生え抜きの方。

そういう訳で、この作品も成功する土壌は整っていた訳です。

 

観た人は当然気づいてることですが、TVシリーズ、外伝、そして今作はきれいに繋がって織りなされてます。

最近は動の作品が目立ちますが、京アニらしく本作も静の作風で。

とにかく、デティールの細かさや全体の美しさに拘っていて、一見地味なんですけど、職人ぞろいの京アニだからこそ作れる色味だなと感じています。

原画集など見るとよく解るんですけど、本当にキャラの線も細くて一本線なので誤魔化しが出来ないんですよね。

 

声優さんについては、ヴァイオレット役の石川由依さんはどうしても取りたかった役と言うだけあって、本当にはまり役です。

ヴァイオレットって人形みたいな容姿と機械じみた所作や性格からして、声も抑揚がなく、とてもイメージを保ちながら再現するのが難しい。

 

通常、女性だとキーがある程度高くて抑揚や緩急があって女性らしい声になるので、その逆をやりつつ恋する乙女を演じるのって難しいだろうなぁと素人ながらに思って見てますね。

 

そして、一番は監督が言っていた、本当に完成させることが出来るのか判らない状態で、何とか作り終えることができたという切実な言葉が印象的でした。

 

もう世間では記憶が薄れがちですが、京アニ放火事件ってまだ1年半前の事なんですよね。

ユーフォニアムなんかは主力の方々が亡くなられて、いつ最終章が作られるか判らない、どんな作風になるのかも判らない状態で。

 

ユーフォニアム程でないにしろ、本作もそんな中期日を守って完成させるのは筆舌に尽くしがたい苦労があったでしょう。

 

先日も、川崎チネチッタでユーフォニアムと併せてメインスクリーンで大晦日上映が行われましたが、上映が終わるとユーフォニアムもヴァイオレットも誰ともなしに自然と拍手するんですよね。

他の作品だと、こんなことはほとんど無いです。

 

今回の私的ランキングも、最後まで一位は鬼滅の刃かヴァイオレットか悩んだんですけど、どちらがより心に響いたかが決め手でした。

といっても、どっちも同じくらい響いたんですけどね。

 

やっぱり、作り手も人間なら受け手も人間なので、スクリーン越しにでも感じ入る物があると思います。

結局、人は感情の生き物なので、心動かされたり感動したりすることを物事の尺度にしていますし、そういう色々な条件が重なって昨年は個人的にはヴァイオレットが一番ということになりました。

競馬で言えばハナ差なんですけどね。

 

てことで、まだヴァイオレット未見の人はまずはTVシリーズからお勧めします。

それで気に入ったら、外伝も本編映画もほぼ間違いなく気に入ると思います。

 

 

などと書いてると、想定より長くなっちゃいました。

てことで、今回はそろそろこの辺で。

 

今年はブログも定期的に更新していくので、今後ともよろしくお願いいたします。

 

新年あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いいたします。

 

……と、さらっと書いてますが、すごく久しぶりの更新ですね。

ブログのIDも忘れて数時間格闘してたのは内緒です……。

 

 

で、タイトル通り昨年のベスト13位~6位ですが、中地半端な数字はコロナのせいであまり映画館に行け無かったからですね。

年間100鑑賞も目標にしてるのですが、それも未達成で口惜しやの一年でした。

それでは、13位から紹介していきます、

長くなるので、5位以上は数日後にでも。

 

 

13位 劇場版『進撃の巨人』〜クロニクル〜

 

これは、作品が悪いというよりもTV版の総集編というか真新しさが何も無かったからですね。

内容は悪くはないんですけど、どうしても時間枠に収めるために端折っている部分も多くて、大きなスクリーンで観れたのはいいけど、わざわざ映画館に観に来るものでも無かったなと言うのが所感です。

もう一度フォローすると悪くはないんですけけど、劇場化する必要あったのかなというのが疑問でした。

 

 

12位 劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-

 

意外かもしれないけど、個人的にはあまり楽しめなかったというか、時間が長く感じられた作品でした。

原因の一つとして、既にゲームで内容を知っていたこと、そちらのシナリオが秀逸だったことと時間的に劇場版のほうが圧縮されて内容が薄かったり、オリジナル展開があまりピンとこなかったというのがあります。

あとは、戦闘シーンが淡白で見所のはずがあまり見入ることが無かったことですね。

これがバビロニアみたいにTV版としてきっちり尺を取っていればまた違った結果になったのかもしれないで、惜しい作品でした。

決してダメではないんですけど、思ったよりものめり込めなかったというのが低評価である一番の理由でしょうか。

 

 

11位 ゴブリンスレイヤー

ゴブリンか!

相変わらずでした、これは割と年の早いうちに上映されたのもあってか、あまり記憶にないんですよね。

バトルシーンとかは割と見れたんですけど、薄味と言うか真新しいところがあまりなかったかなという印象でした。

観る価値はあるとは思うんですけど、上位に食い込むには今一つ足りなかったというのが感想です。

ゴブリンスレイヤーさん、見てるだけで面白くはあるんですけどね。

 

 

10位  劇場版メイドインアビス深き魂の黎明

 

原作含めて一定の人気のある作品なんですけど、とにかく暗くて救いが無いところが個人的には入り込めないというか、あまり楽しいものではなかったかなというのがあります。

まあ、大体は度し難い人のせいなんですけどね。

あとは、危険地帯の深層部を子供が踏破するというのがリアリティに欠けて、これものめり込めなかった一因かなと。

まあ、R15指定は妥当かなという内容でした。TVでも放送されないだろうし、たぶん2度観ることはないと思います。

 

 

9位 思い、思われ、ふり、ふられ

少女漫画原作の本作は、特に観る予定なかったんですけど、何となく観たら意外と面白くて鑑賞してよかったなと思える作品でした。

二組の男女のシンプルな恋愛模様の話しなんだけど、タイトルに、ふり、ふられとあるので振られるシーンはあります。

ただ、ヒロインがとてもピュアで可愛いので、不思議とネガティブさが無くて暗さがほとんどなく、とにかくヒロインが可愛い。そんな作品でした。

思ったより上にランクインしたのはヒロイン力ですね。気になったのなら見てみるのもいいかもしれません。本当に可愛くて真っ直ぐです。

 

 

8位 ジョゼと虎と魚たち

 

ヒロインが車椅子生活を送っている障がい者で、ある時誰かに坂道の上で押されて転がり落ちる所を主人公に助けられるところから関係が始まるという純愛ストーリー。

ヒロインのジョゼ(日本人)はテンプレ通りのツンデレで、助けたことをきっかけに彼女の面倒を見るというバイトを引き受ける主人公を振り回して困らさせるんだけど、その内容がとても稚拙である意味微笑ましい。この作品も純愛ストーリーではあるのだけど、少し惜しいのは障がい者ゆえのマイナス要素や原作にあるネガティブさが削除されているところ。そのため、わがまま姫と王子様というテンプレ的な恋愛模様が繰り広げられて、少々女性向きで男性の中には思い入れができない人が出てくるかもしれないのが残念。

やっぱり、恋愛に置いて健常者と障がい者では高いハードルがあるし、不自由上の嫌な思いをするということもあるはずで、それがアニメ版からすっぽり消されていたことは、深みの部分をあえて失くしてしまった感があって、惜しかったなと言うのが感想。

 

 

7位 えんとつ町のプペル

 

ベストセラーになった絵本原作の作品で、子供向けかと思いきや大人も見れる作品に仕上がっている。

題名の通り、煙突だらけの町で外界や空が煙で見えなくて、外の世界などない、星空などないといった常識がまかり通っている設定で、そんなことはない、星空はあるんだという主人公プぺルの話し。

そのため、そんなものあるはずないという多くの人間に理解されず一人孤独に友達が一人もいないプペルの前に、ゴミからできたゴミ人間との出会いで少しずつ事態やプペルの心境に変化が出てくるのが繊細に描かれていて、それらがとても微笑ましく見えるが本作の魅力かなと思う。

2020年度は、子供にも楽しめる鬼滅の刃があるけど、この作品はより分かりやすく情操教育にもいいから、親子連れで観るのにお勧めな作品でもある。

判り易くシンプルに作りながら、人の心を動かしたり童心を思い出させる名作だし、一度でなく二度観ることで発見もあるので是非見て欲しい。

ただ、お金をかけ過ぎているためか、興行100憶達成しても赤字と言われているだけあって、ほぼ赤字だろうなとは思わされた。いい作品なんだけど、人を呼ぶには地味なのが難点。

 

 

6位 劇場版 ハイスクール・フリート

 

艦これ、アルペジオに続く、海を舞台にした作品の劇場版。

この作品は、大和、武蔵と言った大型戦艦も出てくる中、駆逐艦よりも貧弱兵装な教育艦晴風がメインな点が作品の大きな位置づけになっており、いかに知恵と勇気を振り絞って困難に立ち向かっていくかというのが醍醐味。

TV版に負けず劣らず、そういう面では劇場版も見せ場が多く、はいふりファンとしては満足の出来だったと思う。事実、イベント上映であったとしても、すごい盛り上がりと熱気だった……今思えば、はいふりだけはバルト9で鑑賞したような。

あそこ嫌いじゃないのだけど、他の行きつけの館に比べて席が手狭なので足が遠のいているというのもありますね。

それで面白い点は、小型艦でデメリット部分を砲手や観測手だけでなく機関部などのクルーがそれをカバーすべく動き回るのがまた面白く、またキャラも濃くて立っている。

ちなみに、通常版と4DX版を鑑賞したけど、やっぱり戦闘シーンなど後者はよく再現されていて、アトラクション的にも良かった。

出来うるなら、続編を見てみたい一作である。

 

 

と、ささっと6作上げてみたけど、順位はつけはしても、どれも一見の価値はあるかなといったものばかりで、下位だから駄目という訳ではないというのはご理解いただきたい。

 

それと、2021年はもう少し落ち着いて、アニメ作品だけでも20作は見たいものですね。

 

それでは、次の1位~5位の時にまた。

 

率直に書くと、アニメは完全に失敗作。

 

例えば同じ音楽系作品だと、けいおんシリーズが90点、ラブライブやゾンビランドサガが80点くらいとすると、バンドリ1期は30点、2期は40点といったところになりますね。

これは甘めの配点で、厳密に点数付けると赤点になりかねないくらいひどい。

 

ちなみに、各項目を採点すると大体こんな感じ。

 

各10点満点

キャラ設定 6

キャラデザ 4

作画     3

CG      3

脚本     3

音楽     8

音響     5

 

アニメを作る際に大事なのが、スタッフが本気でいい作品を作ろうとしているかが一つの指標になるのですが、ブシロード、制作共にそれが見えません。

 

例えば、この絵などでそれが垣間見えます。

 

 

 

何が問題なのかというと、ネックの握り方。

香澄とたえは握っているのでなく持っているだけ。

梓のと並べると一目瞭然なのですが、この持ち方だと6弦まで物理的に指が届かないし、力学的にもおかしい。

 

これだとコードが押さえられないし、演奏が出来ないのでギターを少しでも勉強している人間からすると、あり得ない握りになる訳です。フィギュアでも同様なので、本格的に関係者は知らないのだと考えざるを得ません。

ギターメーカーのESPとも連携してやっているのに、誰からも指摘も無い監修も出来ていない状況なので、それだけ制作意識が低いのかなと。

 

例えば、京アニでなくてもガルパン製作スタッフのように、個々の意識が高いと原画レベルで勝手に調べて、軍事監修入ってないのに正解の絵を描き上げているってこともありますし、そういう現場だと自然と良いものが出来上がります。

 

アニメだけでなく、意識の高低で仕事の結果って明らかに差が出るものです。

 

 

 

これは、商店街ライブで靴の中までずぶぬれになったというシーンです。

バンドリは全編CGを使い倒す作品ですが、ここではただグレーを重ねただけで透過効果もかけず、服がどこか透けるとか、雨の雫が一滴でも垂れるとか、そういう描写を一切行っていなかったりします。

まあ、判りやすい手抜きですね。

 

予算をかけたくないってのもあるのかもしれませんが、やる気がない上に手まで抜くと、必然的に悪い作品になります。

 

もう一枚。

これは有咲の手のひらですが、何か平坦でつるってしてますね。

ゾンサガで生命線のない手というのは見ましたが、手相自体がないってのは、たぶん初めて見ました。

違うシーンでも無かったので、手のしわさえ描きたくないようです。

他にもいろいろあるのですが、しょうもないので止めておきます。

 

脚本も平均以下な上に、これ何話か見逃しちゃったかなと勘違いしちゃうくらいに、話しが飛ぶ時があります。

簡単な話しで、ゲーム版で説明済みだからいいだろってことで、前提を端折っちゃう訳ですね。

 

例えば、ゲーム版で友達だからアニメでわざわざ説明いらないだろうって感じで、初登場のキャラがいきなり友達だったりします。

本当に絵もシナリオも適当だなぁ、バンドリ。

 

逆に、ここまで雑なのに何で2期は40点に上がっているのかっていうと、単純にライブをするバンドが5つまで増えたからですね。

まあ、端的に見栄えが良くなったってことです。

 

音楽を8点にしてましたが、これは全てのバンド曲を作詞作曲しているElements Gardenという音楽グループの力が大きいからで、もしこの全面プロデュースがなければ爆死ものだったと思います。

音楽の力が無ければ、10点や20点だった訳ですから。

 

とにかく、2期はステージばかりしていて、バンドのPVだったりミュージッククリップなど好きな人には、楽しめる部分はあるかもしれません。

 

ただ、CGもゾンサガよりさらに下を行くので、公式MMDとも言えますね。それ以上の価値はないです。

ゾンサガは7話のライブシーンで多くのファンを獲得して、某所での動画再生数も50万程度行ってたり、かぐや様の特殊EDであるIQ3の歌なんかはミリオン超えしてます。

良い歌やステージシーンは何度も見たくなる中毒性があるので、自然と膨大な数字になる訳ですね。

 

ですが、バンドリのライブ動画はどれも1万に届かないのが多いです。結果的に、何度も見させる演出の力が足りないってことでしょう。

歌は名曲ばかりなのに、それを最大限に生かす技術やアイディアが無いのは残念です。

 

あと、参考に、ライブシーンも。

 

 

Roselia BLACK SHOUT

 

Roselia FIRE BIRD

 

Pastel*Palettes

 

 

ハロー、ハッピーワールド! えがお・シング・あ・ソング

 

Poppin’Party Dreamers Go!

 

Afterglow Season 2 -第六話

 

 

バンドリという作品は、とにかくライブに拘っているので、それを楽しめる人にはありだと思います。

ただ、そういうのにあまり価値を見出さない人は、スルーしてもほとんど損にならないアニメですね。

見るかどうか悩んでいる人は、その辺が見極めのポイントになるでしょう。

 

あと、音楽が8なのに音響が5なのは、声優と音の演技で際立ったものが無かったからです。

前述のようにステージばかりに傾倒した脚本なので、まず音を生かすっていうのが頭にないのもあるのでしょうね。

声優にしても、若く音楽が出来るメンバーを集めた結果、経験が少なくみんな演技が上手くないってのもあります。

 

演技を磨くでなく、演奏や歌に注力しているのですから当然の帰結ですね。

 

2期は制作会社を始め、監督やキャラデザを変えましたが、全く好転しなかったと言えます。

ゲームや、生のライブで収益を得ているから真剣にアニメで成功しようと考えていないのかもしれませんが、このままだと結局3期も横ばいか右下がりになっていくかなと思ってます。