ryofudo777のブログ(文庫おでっせい)

ryofudo777のブログ(文庫おでっせい)

私が50年間に読んだ文庫(本)たち。
時々、音楽・映画。

<ゴアズ、

フリーマントル、

ベーン>

 

1873「マンハンター」

ジョー・ゴアズ
長編   山中誠人:訳  角川文庫
 
 
ブライアント通りのアパートから
一キロのヘロインと17万5千ドルが消えた。
 
麻薬の取引現場から
品物ブツと現金の両方が持ち去られたのだ。
 
売り手はハリスとコリンスキーという
シスコの暗黒街の中心人物。
 
買い手は私立探偵のニール・ファーゴー。
 
麻薬と金を奪って逃げたのは、
ファーゴーの立てた代人、ドッカーだった。
 
ファーゴーはドッカーとグルではないかと疑われ、
窮地に立たされた。
 
双方の必死の追跡を尻目に、
ドッカーはシスコの街に潜伏しては現われる。
 
まるで人目につくことを楽しむかのように……。
 
はたしてドッカーの目的は何なのか?
 
――血と暴力の世界に繰り広げられる
非情の人狩りマンハントと息を呑む結末、
ハードボイルド小説近来の収穫!
 
<ウラスジ>
 
原題は、”INTERFACE”。
 
”つなぎ役” ということで、
主人公のニール・ファーゴーを指しているんだと思いますが……。
 
とにかく、のっけからヘロインの売買の話で、
およそ合法的な世界が舞台じゃない、と来てます。
 
金とヤクを奪ったドッカーは
ファーゴーのベトナム時代の同僚で、
「ランボー」みたいな殺人マシーン。
 
最初は姿を隠しているが、
ちょこちょこ現われては人を殺していく――
得意の空手チョップで。
 
こうなって来ると、
”マン・ハント” しているのは、
ファーゴーかドッカーか分からなくなってしまいそう。
 
はたしてドッカーの目的は?
 
<余談 1>
ゴアズと言うと、
【DKA/ダニエル・カーニー探偵事務所】シリーズ。
 
『死の蒸発』
『赤いキャデラック』 
『目撃者失踪』 三冊とも角川文庫
『ダン・カーニー探偵事務所』 新潮文庫
 
が有名で人気もあるようですが、
わたしは手を付けずにいました。
 
その代わり、と言っちゃなんですが、
それ以外の、
 
『マンハンター』
『ハメット』
『野獣の血』
 
を読んできました。
 
<余談 2>
なんでも、MWAの違う三つの部門での受賞者らしく、
これはウエストレイク、デアンドリアの三人だけの栄誉らしい。
 
また、【DKA】と【悪党パーカー】が共演、
つまりウエストレイクとゴアズがコラボした作品があるらしい。
 
【名無しの探偵】と【ヘイスティング警部】
(プロンジーニとウィルコックス)
が共演したみたいに。
 
 
 

1874「消されかけた男」

ブライアン・フリーマントル
長編   稲葉明雄:訳  新潮文庫
 
 
どこから見ても風采の上らない
英国情報部のチャーリー・マフィンは、
KGBヨーロッパ・スパイ網の責任者
ベレンコフを逮捕したこともある腕ききだが、
部長が交替してからは
冴えない立場に追いやられている。
 
折しも、
ベレンコフの親友カレーニン将軍が
西側に亡命を望んでいるとの情報が入った。
 
チャーリーはどこか臭いところがあると
警告したのだが……。
 
ニュータイプのエスピオナージュ。
 
<ウラスジ>
 
原題は、”CHARLIE MUFFIN” 。
 
まんま主人公の名前。
 
作戦の失敗の責任を取らされて部長以下が総退陣し、
あらたにエリートたちが乗りこんできて、
古い組織のやりかたを徹底的に改変しようと
やっきになっているところに、
ぽつんと一人おかれているのが
旧組織の生き残り、チャーリー・マフィンである。
 
<稲葉明雄:解説より>
 
冴えない、しけた中年男チャーリー、
部署内で前世紀の遺物扱いをされ、
作戦の犠牲として処分されかねない立場なのだが……。
 
どっこい、こっちは百戦錬磨、海千山千の中年スパイ、
エリートの若造上司だけでなく、
CIAのお偉方まで出し抜いて、
悠々自適のためにいろいろと奮闘します。
 
ジョージ・スマイリーも似たような中年男だと思うんだけど、
(おまけにチビでデブ)
あくまでも正統派で組織の一員を全うしてる。
 
とにかく最後はマフィン夫妻の新生活を予感させる
ハッピーエンド。
 
でも、このシリーズ、全部で15作品もあるようで、
途中読んでないから分かんないけど、
シリーズ最終作のあらすじを見ると、
奥さんが変わっていたり、
ソ連を舞台にしたりしている――。
 
「サーガ」と評してる人もいたっけ。
 
<追記>
なんにせよ、
引退した諜報部員というのは取り扱い注意。
 
『ホップスコッチ』 ブライアン・ガーフィールド
『裏切りの氷河』 デズモンド・バグリイ
『亡命詩人、雨に消ゆ』 ウィリアム・H・ハラハン
 
再び使われる者、みずから修羅場を作りだす者、
元が冒険・謀略好きなだけに、
じっとしていられないようです。
 
ホームズみたいに大人しく蜂を飼ってりゃいいのに。
 
 
 
1875「クレムリンの密書」
ノエル・ベーン
長編   高橋泰邦:訳  早川文庫
 
 
アメリカ海軍情報部のローン少佐は突如軍籍を剥奪され、
謎の特務機関から半強制的に加入を要請された。
 
機関内で待ち受けていたのは、
特殊工作のための猛訓練。
 
やがて任務が通告された。
 
ソ連の一高官に送られた西側の書簡を奪還せよ!
 
西側政府の関知せぬ密約が、
そこには記されているのだ。
 
ローンは男女五名の機関員と共に
モスクワへの潜入を果たす。
 
が、
当の高官の正体は不明。
 
しかもソ連情報部の追及の手が、
容赦なく迫っていた……。
 
派閥抗争に揺れるクレムリン内で暗躍するスパイの群――
 
虚偽と裏切りの世界をクールに描くサスペンス巨篇!
 
<ウラスジ>
 
原題 ”THE KREMLIN LETTER” 。
 
これぞ直訳。
映画化された時の邦題は「クレムリン・レター」。
 
「密書」というだけあって、
前半はやたらと何かしらの文書を丸写しにしたような
記述が見られます。
 
ローンの暗号名は<バージン>。
 
ソ連に送り込まれるのは、
 
ハイウェイマン
ワード
バージン
娼婦
魔術師
組立てセット
 
以上。
 
スパイ版:「特攻大作戦」の始まり――
では、
そもそも「クレムリンの密書」とは何か。
 
それは自由諸国がソ連と共同で
中国の核基地を粉砕する協定を結んだことを裏書きする書簡。
アメリカ情報部が誤って署名したこの密書をとりもどすために
この作戦が実行される。
 
これは映画のストーリー紹介にあったもので、
小説の中から読み取ったものではありません。
 
と、言うのも――。
 
この作者は読者を信頼して書いている。
何処の何を思い出すべきかを、めったに説明しない。
 
<高橋泰邦;あとがきより>
 
細かな章立て、饒舌体の連続、
説明不足によるプロットの寸断――。
 
ああ、デイトン信者だな、
とは思ってみたものの、
誰が誰で、死んでるのか生きてるのか、
というエスピオナージの核心部分が
亡羊として――。
 
ホント、映画を観とけばよかった。
 
 
<余談 1>
アメリカと他国の密約ってぇと
『マンハッタン特急を探せ』 クライヴ・カッスラー
が最初に思い浮かぶ。
 
ご存じダーク・ピット物の一編で、
ここには「北米条約」なるものが登場します。
 
いわく、イギリスがカナダをアメリカに譲るという文書――
これがカナダ国内のイザコザ(当然ケベック州がらみ)と
相まって――。
 
まあ、
アメリカはアラスカをロシアから買った訳だし、
今もどっかの(でかい)島を買おうとしてるし、
領土を金で買うDNAが根付いているんでしょうか。
 
『ロシア皇帝の密約』 ジェフリー・アーチャー
も、そのあたりの重箱の隅狙い。
 
<余談 2>
ノエル・ベーンの名前が登場したのは、
映画「クレムリン・レター」 1970年 
と、
映画「ブリンクス」 1978年
のとき、原作者として、でした。
 
とくに後者は「刑事コロンボ」で人気絶頂(?)の頃の
ピーター・フォーク主演ということで、
テレビCMでバンバン流れていましたっけ。
(万引のシーンとか)
 
 

 

 

【涼風音楽堂】

60年代は続くよ、どこまでも(?)。

 

「朝日のあたる家」 The House of the Rising Sun

アニマルズ The Animals

 

 

* 元々は、いわゆる ”トラディショナル・フォーク” 。

* ”スカボロー・フェア” なんかもそうかな。

 

* わたしが最初に聴いたヴァージョンは

  ベンチャーズのインストルメンタル。

* ほかにも色んなヴァージョンがあるらしい。

* ボブ・ディランとかジョーン・バエズとか。

* 日本でも、ちあきなおみ、藤圭子……

  その他もろもろ。

* 元々は娼館を歌ったものが、

  このアニマルズ・ヴァージョンで、

  少年院も含まれるようになったらしい。

* エリック・バートンとか出身者っぽい。