作者の個人的な考えや信条と、作品は別物だと信じています。
しかし作品に投影するのは、個人的な考えや信条であることもまた事実です。
ジレンマです。
昨今の著者のコメントに目をつむっていましたが、一応はっきりさせておきます。
この作品は、対米戦、つまり太平洋戦争についてのみ書かれた話です。
大東亜共栄圏を死守すべく、無謀な戦いに打って出た若者たちの話です。
勝てない相手に一矢報いる、日本特有の「負けの美学」によって特攻や玉砕なんて負の遺産が生まれました。
そうした背景で若者が次々と散っていく。。美談にならないはずがないのです。
そういう意味で、読者の心情を計算していたのかも知れません。
そしてこの作品が、戦争自体を美化しているとは思っていません。
理不尽な軍上層部の命令で、不毛な戦いに赴いて行った話なのですから。
ただ日本人を美化している感じはします。
そして日本人が陥りやすい歴史認識。
戦争は既に韓国や中国に侵略した時から始まっているのです。
真珠湾攻撃が始まりではないのです。
自分も何でか知らないですけど、やっぱりかい離したところがあります。
多分、8月の一連の追悼行事で、被害者意識だけが残ってしまっているのかもしれません。
さて著者は、この偏った歴史認識で、暴論を吐いています。
中・韓には強気な発言をしておいて、結局負けた米国には何も言わないのです。
強いものには口を閉ざす。
これでは作品が台無しですよ。
作品自体は感想で書きましたが、戦争について考えるにはオススメします。
が、言っときますけど一方向だけですからね。
これが全てだとは決して思わないでください。