ロシアでは5月7日、プーチンの後を継ぎメドベージェフが
新大統領に就任しました。
プーチン前大統領は首相に指名されたばかりか、与党
「統一ロシア」の党首にも就任したことから、同氏の強い
影響力が維持されるものと予想され、ロシアウォッチャー
の間では、「プーチン路線の継承」、「二頭体制」などの
キーワードが広まっています。
エイプリルフールの4月1日、モスクワ ・タイムズは、
クレムリンの大統領府と首相官邸を結ぶ大規模な地下
道路建 設計画を憶測(冗談?)混じりに報道しています。
ロシアの権力の継承は従来大きな変化をもたらしてきた
だけに、今回の大統領交代では、経済・外交で成功した
プーチン路線の継続を願うロシア国民の願いが表れて
いるのかもしれません。
ロシア(帝政時代、ソ連時代を含め)では、最高権力者の
交代にまつわる「つるふさの法則」というジョークのような
話があります。
「つるふさの法則」とは次のようなものです。
●ロシアの最高権力者は「つる」(頭が「つるつる」という
意味)と「ふさ」 (頭が「ふさふさ」という意味)が交互に
就任する。
●「つる」は改革的だが、いつか悪い形で権力を失う。
「ふさ」は保守的で死ぬまで権力を持ち続ける。
この言葉ができたのは、ロシア革命を指導した「つる」の
レーニンがソビエト体制を確立した後、短期間で権力の
座から降りたのに対して、後を継いだ「ふさ」のスターリン
が長い間権力を維持し、恐怖政治を敷いたことを象徴し
ているものと思われます。
その後も最高権力者は「つる」と「ふさ」が交互に登場して
いるのですが、最近では、「つる」で改革者のゴルバチョフ
がペレストロイカの挫折とソ連の崩壊と共に失脚し、「ふさ」
のエリツィンが登場しました。
体調悪化が伝えられたエリツィンの後は「つる」の改革者
プーチンが登場し、ロシアを復活の軌道に乗せました。
そしてまたしても「ふさ」のメドベージェフに権力を引き
継いだという訳です。
メドベージェフ大統領は「改革派」と目されており、ついに、
ロシアの最高権力者の交代にまつわる「つるふさの法則」
は破綻するのかもしれませんが、期待に反して
メドベージェフ大統領が保守化した場合、再び「つる」の
改革派プーチンの登場ということになるのかも知れません。
いずれにしても「改革」がロシア復活のカギになりそうです。