一人でサロンを始めてから、

気付けば予約がいっぱいになっていました。

朝から夜まで施術。

休憩する時間もないくらい毎日が忙しく、

本当にありがたい日々でした。

でも同時に思ったんです。

「もっとたくさんの人を笑顔にしたい。」

一人でできることには限界があります。

だから私は、

初めてスタッフを迎えることを決めました。

最初に入ってくれたのは、

新卒の女の子。

社会人としても、

美容の仕事も初めてでした。

私は嬉しかった。

これで一人でも多くのお客様に喜んでもらえる。

そんな未来しか見えていませんでした。

でも今振り返ると、

私は大きな勘違いをしていました。

私は、

スタッフを育てているつもりでした。

でも本当は、

「私と同じようにできる人」

を育てようとしていたんです。

私が何年もかけて積み上げてきたことを、

同じようにやってほしい。

同じ気持ちで働いてほしい。

同じレベルを求めてしまっていました。

でも、

それは無理だった。

当たり前ですよね。

育ってきた環境も違う。

考え方も違う。

経験も違う。

今ならそう思えます。

でも当時の私は、

それが分かっていませんでした。

私は経営者ではなく、

ただの職人だったんです。

人を育てることより、

自分の理想を求めていました。

ここから私は、

何度も失敗し、

何度も反省し、

少しずつ「経営」というものを学んでいくことになります。

(続く)